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ドローンがペアで舞う けいはんなに近未来空間
関西サイエンスマガジン

2016/11/22 6:00
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 2つのドローンがダンスのペアのように舞いながら飛んでいく――。けいはんな学研都市(関西文化学術研究都市)の一角にある国際電気通信基礎技術研究所(ATR、京都府精華町)では新型のドローン開発に向けた実験が続く。狙うのはドローンが自らの意思を持ち、ほかのドローンやロボットなどと情報を交換しながら動き回る仕組みだ。多数のドローンが屋内外の空間を行き交う近未来の空の世界を垣間見た。

GPSが使えない屋内でも、複数のドローンを自動制御できる(京都府精華町のATR)
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GPSが使えない屋内でも、複数のドローンを自動制御できる(京都府精華町のATR)

 ATRの1階にある広々とした実験室。床に置かれた2つのドローンが羽根を回して浮き上がった。もう一方との距離を保ちながら、ぶつからないように動いていく。まるでドローン自らが相手を見ながら姿勢を保って飛んでいるようだ。ドローン自体は玩具店でも買えるような市販の娯楽用で、目新しいものではない。鍵となるのがドローンを操作するソフトウエアだ。

 ドローンには小さな半導体チップが搭載してあり、専用のソフトウエアが組み込まれている。近くにあるパソコンから指令を出すとすっと浮き上がり、センサーを使って位置を探りながら飛行していく。ATRと共同開発を進めるブルーイノベーション(東京・千代田)の熊田貴之社長は「ドローンが自ら判断して飛行するような自律分散型のシステムを目指している」と語る。実験ではATRが開発した会話ロボット「Sota(ソータ)」とドローンが意思疎通しながら飛行する光景も見られた。ソータにも同じ専用ソフトウエアが搭載されている。

 ATRはドローン開発の一大拠点だ。西日本で唯一の専用試験飛行場を持ち、国内外の民間企業や研究機関から利用の問い合わせが相次ぐ。ブルーイノベーションは屋内向けドローンの開発にも力を入れる。最近は東京大学やリコーと協力して、全地球測位システム(GPS)が使えない屋内向けのドローンを開発した。倉庫や施設内での警備や、危険作業を伴うトンネル内の点検などでの需要を見込む。

 熊田社長は「将来はドローンが飛行する専用レーンなどを管制するシステムの開発につなげたい」と語る。人が操作しなくても、ロボットやドローンが互いに情報を交換しながらぶつかることなく動いていく。複雑な情報を素早く処理する人工知能(AI)も登場し、そんな世界が現実になりそうだ。

(文・竹下敦宣、写真・山本博文、動画・三村幸作)

 関西にはけいはんな学研都市(関西文化学術研究都市)や神戸医療産業都市、京都大学や大阪大学などのほか、大手企業の研究機関が集積する。関西の先端技術や研究を、独自の視点で切り取った写真と文章で毎月伝える。

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