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17年が正念場 世界で勝負「日の丸フィンテック」

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2016/11/2 6:30
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ITpro

 金融とテクノロジーを大胆に“かけ算”するFinTech(フィンテック)の潮流が、さらにスピードアップしている。米国で産声を上げた巨大革命は、すぐさま世界を覆い尽くした。イノベーションの担い手は多くがフレッシュなスタートアップ企業だが、既存の金融機関も貪欲に最新テクノロジーを学び、主体的に変身を遂げようともがいている。

 もちろん日本市場も蚊帳の外ではない。商機到来とにらんだFinTech企業が相次ぎ生まれ、潤沢な資金が流れ込んで勢いを増すばかり。2016年は10億円超の大型投資が相次いだ。金融監督当局である金融庁も、FinTech時代に乗り遅れないよう舵を切る。銀行法改正を国会に提出し5月に成立させたほか、問い合わせ窓口「FinTechサポートデスク」を設置。斬新なサービスを開始したい金融機関の支援役を買って出る。

 FinTech革命の特徴は、世界同時で変化が進行し日本にも世界で勝負するチャンスがある点だ。ネット産業において、日本企業の多くがシリコンバレー流の後追いに終始した。金融革命では日本がリードできるか――。2017年は、真の意味で日本流のFinTechをグローバルスタンダードへと“昇華”させるための正念場になりそうだ。

■SBI北尾氏が見つけた「金の卵」

SBIホールディングスは国産ロボアドバイザー技術を持つウェルスナビに出資した
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SBIホールディングスは国産ロボアドバイザー技術を持つウェルスナビに出資した

 「日本発のFinTech技術は、世界で十分通じるとの感触がある」。10月、都内で開かれた記者会見で、SBIホールディングスの北尾吉孝・代表取締役執行役員社長は興奮気味にこう語った。コンピューターが資産運用を助言するロボアドバイザーで独自技術を持つウェルスナビ(東京・千代田)へグループとして出資すると同時に、業務提携契約を締結したのだ。

 「北米を含めて数々のロボアドバイザーを手掛けるスタートアップを精査してきたが、最も卓越した技術を持つ企業を日本で見つけられた」(北尾社長)。ウェルスナビを活用したモデルケースとなる新しい金融サービスを自ら作り上げ、全国の地銀にも採用を呼びかける計画。こうして完成した「FinTechエコシステム(生態系)」を携えて、目指すのはアジア。成功例として海外へ「輸出」し、日本の流儀を根付かせるという野望を掲げる。

 2016年は、金融機関とFinTech企業などがタッグを組むケースが相次いだ1年である。1月には三井住友カードがFinTech関連の米ベンチャーファンドに出資し、7月には三菱東京UFJ銀行が米国の仮想通貨取引所運営会社に出資、9月にはみずほ銀行がソフトバンクと個人向け融資を手掛ける金融会社を合弁で立ち上げると発表している。SBIホールディングスグループの場合、2015年に設立した総額300億円の「FinTechファンド」を通じて、FinTech企業を中心に27社へ120億円超の投資を決定済みだ。

 魅力的な技術でFinTech革命の主導権を握りたい金融機関。一方、独自技術を一気に金融の世界で普及させたいFinTech企業。両者の思惑が一致したこのタイミングだからこそ、タッグが相次ぐのだろう。日本の金融市場は、FinTechによってちょっとしたゴールドラッシュに沸いていると言っていい。15年は約70億円だった国内FinTech投資総額は、16年は前年実績を大きく上回るのは確実だとされる。

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