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腹くくった見事さ バドミントン高橋・松友組

2016/8/19 12:12
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 女子ダブルス決勝で高橋礼華、松友美佐紀組が当たったデンマーク組は、守りとゲームメークに優れ、予想以上に厚い壁だった。前衛のペデルセンはこの大会、男女で組む混合ダブルスとのダブルエントリー。両者とも混合の経験者で、その経験を生かしていた。松友がロンドン五輪の前後に混合を体験して判断のスピードを養ったように、男子選手の打つシャトルを返すことは多大な栄養を与えてくれる。

女子ダブルスで金メダルを獲得し、タッチを交わす高橋(左)、松友組=共同

女子ダブルスで金メダルを獲得し、タッチを交わす高橋(左)、松友組=共同

 男子にとっても、女子の後衛を務めるとなると手広く仕事をこなさねばならず、混合は男女どちらにも益のある稽古場だ。男子ダブルスのように低いロブと速いペースで試合を運ぶデンマークの手ごわさに“混合効果”をあらためて知らされた。

 相手ペアの利き腕に左右の別があるのもやっかいだった。右利きと左利きが縦に並ぶと、日本が左右どちらに打ってもフォアで応じられる。デンマークに先取された1ゲーム目の日本はそのせいで、コートの広さをうまく使えていなかった。

 2ゲーム目で風向きが変わったのは、相手の打ち疲れもあったろう。運動量がつい不足しがちになるのは、男子選手に後方を広くカバーしてもらう混合の女子選手が陥りやすい罠(わな)。日本の2人はそこをうまく突き、相手に2ゲーム連取を早々と諦めさせた。

 女子シングルスの奥原希望は準決勝で、攻撃力のあるインド選手の強いショットを拾いあぐねて膝を屈したが、高橋と松友は道が行き止まりになっても、横の変化をつけながら相手のいない場所へシャトルを運んでいった。先へ先へと新たな局面を開いていくのが、この2人は実にうまい。

 何より土壇場での腹のくくり方が痛快だった。第3ゲーム終盤の5点連取。エースショットを高橋がよく決めた。松友はよくぞ前に出て、高橋に決めさせた。

 東京五輪の4年前に勝ちとった金メダルは、日本のメダル戦略にバドミントンがはっきりと組み込まれた証しであり、ヒト・モノ・カネの流通をよくする快事である。そしてそれは、たった2人の選手がなしたことではない。道はずっと前から続いていたし、拡幅工事も細々ながら行われてきた。この先は立派に舗装され、日本のメダリストたちが大手を振って行進してくれるはず。この金メダルは起点ではなく、終点にしてもいけない。

(世界バドミントン連盟アスリート委員)

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