熊本地震その時…「ななつ星」気迫のおもてなし
JR九州

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2016/5/28 6:30
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 九州に大きな被害をもたらした熊本地震。九州旅客鉄道(JR九州)が誇る豪華寝台列車「ななつ星in九州」も、熊本県内で停車中にその瞬間に出くわした。線路が不通となり、九州の粋を集めた自慢の行程は大幅変更を余儀なくされた。2013年に運行を開始して以来の最大の危機を、世界最高峰のおもてなしでどう乗り越えたのか。

■クルー、地震発生時も通常通りのサービス心がけ

JR九州が誇る豪華寝台列車「ななつ星in九州」
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JR九州が誇る豪華寝台列車「ななつ星in九州」

 「ちょっと揺れてるね」「あれ?列車が動きだしたのかな」

 4月14日夜9時すぎ、ななつ星の乗客たち約30人の携帯電話から緊急地震速報のアラームが一斉に鳴り出した。車両は熊本県八代市の肥後二見駅に停車中。4月から乗り入れが始まったばかりの第三セクター、肥薩おれんじ鉄道の駅だ。

 3泊4日の行程中の3日目にあたるこの日、乗客たちは海岸線を走るななつ星の車窓から夕日を楽しんだ後、食堂車で福岡のフランス料理店「ジョルジュマルソー」によるフレンチのフルコースに舌鼓を打っていた。料理はそろそろ終盤だった。

 ななつ星を突如襲った地震。気象庁によると、地震の強さを示すマグニチュードは6.5で、八代市内では最大で震度5弱の強い揺れを観測していた。だが乗客のなかには揺れに気づかない人もいたほど車内は平穏だった。車両はもともと揺れるため上下制振制御システムが採用されている。地震の揺れにも強く、乗客と乗員にけがはなかった。食器などが割れるといった被害も一切無かったという。

 「大きな地震の影響でしばらくこの駅で止まります」。こういう時だからこそ、クルーたちはいつも通りのサービスを心がけた。食後のバータイムではバイオリンの演奏も予定通りに実施した。

 落ち着いた接客で乗客に安心してもらったが、クルーたちは裏で「列車が動けなくなるぞ」と気をもんでいた。本来ならば翌日には阿蘇の観光を控えている。対応を考えなければならない状況に突入していたことはわかっていた。

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