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67社が参入、最多はガス 電力小売り自由化「緒戦」

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2016/6/1 6:30
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日経BPクリーンテック研究所

 電力小売りが全面的に自由化されて6月1日で2カ月。4月に家庭向けに小売りを開始、もしくは今後の参入を表明した小売電気事業者は67社にのぼり、電力大手と顧客争奪戦を繰り広げている。日経BPクリーンテック研究所が5月に発行した『小売電気事業者総覧』では、4月20日時点の小売電気事業者の販売戦略などをまとめた。基本料金をゼロにしたり、電気料金に応じて共通ポイントを付与したりと、あの手この手で電気の多消費世帯を獲得しようと知恵を絞っている。

 67社が参入あるいは参入を表明し、業種別ではガスが最も多く、再エネ・地域新電力が続く――。

 日経BPクリーンテック研究所が、4月20日時点で家庭向け料金メニューを公開したり、小売りの意向を表明したりした小売電気事業者や有力な販売代理店を調べたところ、事業者の姿が浮かび上がってきた。

 電力小売りの全面自由化に伴い、新たなライセンス制度として小売電気事業者が導入された。5月12日時点で登録済みの小売電気事業者は295社で、約2割が実際に電気事業に踏み出した計算になる。

 業種別に見ると、都市ガスやLPガスなどを販売するガスが21社と最も多い。ガス小売りの自由化が2017年に迫っており、先手を打って電力とガスをセット販売して、顧客の流出を防ぐ考えだ。これに続くのが太陽光発電システムの販売や電力の地産地消を手掛ける再エネ・地域新電力の16社。

 旧・一般電気事業者である大手電力は、沖縄電力を除く9社(東京電力は子会社の東京電力エナジーパートナー)と九州電力の子会社・九電みらいエナジーの合計10社が新しい料金メニューを出した。流通・サービス8社、通信・放送5社、石油4社、老舗新電力2社、自治体1社と続く。

■東京電力エリアで41社が事業展開

 小売電気事業者の事業地域を大手電力エリア別に見ると、最も多いのが東京電力エリアの41社で、関西電力エリアが26社、中部電力エリアが23社だ。沖縄電力エリアに新規参入はなく、北陸電力エリアでは同社以外に2社が展開するだけだ。9電力エリアすべてで事業を展開するのは、KDDIとNTTスマイルエナジーの2社だった。

 大手電力の越境販売では、東京電力エリアに東北電力、北陸電力、中部電力、中国電力、四国電力、九電みらいエナジーの6社が参入した。一方、東京電力エナジーパートナーは、自ら中部電力と関西電力の両エリアに進出するとともに、ソフトバンクや関東地方を地盤とするニチガス、東海地方でガスをはじめとする生活サービスを提供するTOKAIグループといった異業種企業と積極的に手を結んでいる。

■基本料金ゼロや単価一律プランも

 これまでの主な家庭向け電気料金は、契約アンペア数によって決まる毎月定額の基本料金と、kWh(キロワット時)当たりの単価に使用電力量を乗じた電力量料金によって構成され、電力量料金の単価は使用電力量が多くなるほど段階的に高くなる仕組みだった。多くの事業者はこれに準じたプランを用意したが、自由化によって大手電力を除くと料金の規制がなくなったため、ユニークな料金プランが登場した(表1)。

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 その一つである「基本料金ゼロ円」は、日本エコシステムの「じぶん電力プランA」、中国電力の「シンプルコース」「ナイトホリデーコース」「ぐっとずっと。プラン シンプルコース」、Looopの「おうちプラン」、ケイ・オプティコムの「eo電気」の6つである。基本料金がなければ、使用した電力量分の料金だけを支払うことになり、顧客にとっては非常にわかりやすい。

 ただし、Looopとケイ・オプティコムは5月31日までに申し込みあるいは契約した場合で、四国電力は最低月額料金を設けている。日本エコシステムは、無償の太陽光発電システムを設置することが条件になっており、対象者は限られる。Looop、ケイ・オプティコム、日本エコシステムは、原子力発電所が停止し、電気料金が高い関西電力エリアで事業を展開しており、スタートダッシュを狙った戦略といえる。

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