後発薬の特許侵害認める 中外製薬の訴訟控訴審で知財高裁

2016/3/26 0:38
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 中外製薬が自社の薬の製法特許を侵害しているとして、後発医薬品メーカーなどを訴えた訴訟の控訴審判決が25日、知的財産高裁の大合議であった。設楽隆一裁判長(同高裁所長)は「製品の本質的な部分に違いはない」として、特許侵害を認めて販売の差し止めを命じた一審・東京地裁判決を支持。後発医薬品メーカー側の控訴を棄却した。

 先行者の権利を保護する内容で、後発薬(ジェネリック)開発に影響が出る可能性もある。

 特許権の侵害が争われたのは、中外製薬が先行してきた乾癬(かんせん)治療薬「オキサロール軟こう」。後発薬を販売する岩城製薬、高田製薬、ポーラファルマ、原料を供給するDKSHジャパンに対し、中外製薬は2013年2月、有効成分「マキサカルシトール」の製法特許を侵害しているとして提訴した。

 後発薬は、医薬品の特許の期間が切れた後に別のメーカーが同じ有効成分で製造・販売する。価格を抑え、患者の負担を減らす効果があり、近年、日本でも普及が進む。

 中外製薬のオキサロール軟こうは、有効成分を構成する物質に関する「物質特許」の期限は切れていたが、後発薬の発売時点で製法特許は有効だった。訴訟では製法に関する特許侵害の有無が争われた。

 最高裁は判例で、製品、製法の本質的な部分で違いがないことなど、特許権の侵害となる5つの要件を示し、すべてに該当した場合、特許権の侵害が認められるとしている。

 設楽裁判長は判決理由で、薬効や製造方法の「本質」部分について「従来の技術と比べて、社会的な貢献の程度が大きいほど広く評価される」と指摘。そのうえで、中外製薬の先行商品と後発の商品の本質的な部分に違いはないと判断した。ほかの4つの要件にもすべて該当するとして、後発メーカーの特許権侵害を認定した。

 一審・東京地裁は14年12月の判決で、5要件をすべて満たすとして後発医薬品メーカー側の特許侵害を認め、販売を差し止める仮処分を付けた。訴訟で5要件を満たすとされたケースは少なく、製薬分野で認められたのは初めてだった。

 5人の裁判官で審理する大合議は重要事件で開かれ、05年の知的財産高裁発足以降、今回で10件目。

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