声帯損傷に再生医療 京大、治験を開始

2014/11/19付
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 京都大学の平野滋講師は18日、のどにある声帯が硬くなり声がかすれてしまう病気の患者を対象に臨床試験(治験)を始めたと発表した。組織が硬くなるのを防ぐたんぱく質を声帯に注射して機能を回復する再生医療を試みる。2年間で18人の患者に実施する計画で、副作用がないかなど安全性を中心に調べる。

 治験の対象は「声帯瘢痕(はんこん)」という疾患。声帯を酷使したため炎症が起きて粘膜が硬直化して声がかすれる。歌手や教師など声を出す仕事の人に多い。患者は1万2000人程度と推定され、根治できる治療法はまだない。

 平野講師は、ヒトの肝臓で肝細胞の増殖や肝臓の再生に関わるたんぱく質の一種に注目。このたんぱく質で声帯の再生を試みる。動物実験で声帯の機能回復に効果があり、安全性に問題がないことを確認した。

 治験は神戸市にある先端医療振興財団先端医療センター病院で実施、患者の経過は京大病院で診る。17日に1例目の患者に治療を始めた。40歳代の男性で、他人が声を聞き取るのが難しいほど声がかすれていたという。

 2年間の治験では主に安全性に問題がないか調べる。効果を見極めた上で5年後の実用化を目指す。

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