アステラス、医薬品業界で時価総額首位 武田を逆転

2014/10/6付
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 アステラス製薬の株式時価総額が6日、武田薬品工業を上回って医薬品業界で首位となった。逆転は、旧藤沢薬品工業と旧山之内製薬が合併して同社が発足した2005年以降初めて。新薬が伸びるアステラスに対して武田は新薬開発で後れを取り、成長期待の差が時価総額に表れた。武田は巨額訴訟問題も重荷で、株式市場での主役交代は定着する可能性もある。

 アステラス株は6日、上場来高値(分割考慮後)を更新し、前週末比3%高の1649円で取引を終えた。終値での時価総額は3兆7264億円だった。武田は小幅高にとどまり、時価総額は3兆6974億円と首位の座を明け渡した。

 アステラスの時価総額は12年末から倍増している。企業価値を高めている原動力は、前立腺がん治療薬「イクスタンジ」、過活動ぼうこう治療薬「ベタニス」など11年以降に発売した新薬だ。薬効の優位性があると認める医師が増え、特に欧米で販売が好調だ。

 15年3月期の純利益はアナリスト予想の平均値で前期比73%増の1569億円。後発薬との競合にさらされる特許切れ製品と違い、新薬の利益率は高い。売り上げ規模では武田が依然業界最大手の座を守っているが、アステラスは「稼ぐ力」で追い抜いた。

 成長力を評価して海外勢の資金流入が活発だ。外国人持ち株比率は3月末で53%強と2年間で約10ポイント上昇した。バークレイズ証券の関篤史氏は「今後数年間は安定した利益成長が見込め、製薬株の中でアステラスの投資比率を高める動きがあるようだ」と指摘する。

 武田の時価総額は12年末比で2割の増加にとどまる。08年と11年に合計2兆円を投じて大型買収した。成果は出始めているが、今期は販促費がかさみ最終減益を見込む。収益貢献の遅れが嫌気されている面もある。

 米国での糖尿病治療薬アクトスの訴訟も株価の重荷だ。4月に60億ドル(約6500億円)の支払いを命じる陪審の評決が出た。野村証券の漆原良一氏は「新薬の品ぞろえへの市場の評価は高まっているが、訴訟リスクが手控え要因」と話す。

 アステラス株の予想配当利回りは1%台と武田より見劣りするが、成長期待を背景に時価総額優位の傾向は変わらないとの見方が出ている。

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