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半導体投資、韓台中けん引 製造装置需要が今年最高へ

2017/7/13 0:34
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 世界の半導体製造装置の販売額は2017年、IT(情報技術)バブル時の00年を超え、過去最高になる見通しだ。半導体製造装置の米業界団体SEMIが明らかにした。サムスン電子など韓国メモリー大手の設備投資が装置需要をけん引する。さらに中国市場が18年、国・地域別で首位を競ってきた韓国、台湾に並ぶ規模に拡大する見込みで、半導体投資は「韓台中」が三つどもえで競う構図に移りそうだ。

 SEMIは11日(米国時間)、17年の製造装置の世界販売額が前年比19.8%増の494億ドル(約5兆5千億円)になるとの予測を発表した。00年の476億ドルを上回る。18年はさらに8%増え、532億ドルと初めて500億ドルを突破する。

 装置需要を引っ張るのは「NAND型」と呼ぶフラッシュメモリーだ。スマートフォン(スマホ)やデータセンターの記憶用に需要が拡大。16年に約1兆円を投資したサムスンは「17年は前期より増やす」(李明振=イ・ミョンジン=専務)方針。韓国SKハイニックスは市況が安定する別のメモリー、DRAMで稼いだ利益をNAND型の増産に充てる。

 メモリー技術が素子を縦方向に積み大容量化する「3次元メモリー」への過渡期を迎え、新型装置への置き換えが進むのも追い風だ。野村証券アナリストの和田木哲哉氏は「データ爆発で圧倒的にメモリーが足りない。活況は少なくとも18年上半期まで続く」と話す。

 半導体産業には3~5年で好不況を繰り返す「シリコンサイクル」がある。その浮き沈みの波を越え、需要が飛躍的に伸びる「スーパーサイクル」と呼ばれる活況期に入ったとみる向きもある。

 国・地域別ではメモリー2強を擁する韓国が17年、前年比7割増の129億ドルと伸び、初めて最大市場となる見通し。台湾も受託生産最大手の台湾積体電路製造(TSMC)の最先端投資で100億ドル超の販売が続く。

 ここに中国が割って入る。18年には17年比で6割増の110億ドルに伸び、台湾を抜いて2位に浮上する見通しだ。5年前の13年に比べると3倍超の急増ぶりだ。

 北京の名門大・清華大学系の紫光集団などが母体の長江存儲科技(長江ストレージ)が中国政府の2兆円規模の支援を受け、世界最大級のメモリー工場を湖北省武漢市で建設するためだ。紫光の趙偉国董事長は「20年にはメモリーで世界のトップグループに入りたい」と意欲をみせる。

 00年代まで上位だった日本は世界全体の10%程度の規模に縮小。めぼしい投資案件は東芝の四日市工場(三重県四日市市)以外になく、市場としての存在感は薄れた。

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