介護現場センサーで分析 ウチヤマHDなど 効率化、書類記録カギ

2017/6/15 22:44
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 人手不足に悩む介護現場では書類の記録作業が効率化のカギに――。高齢者施設を運営するウチヤマホールディングス(HD)と九州工業大学(北九州市)、ヤフー子会社のIDCフロンティア(東京・千代田)は15日、介護作業をセンサーなどで詳細に分析した実証実験の結果を公表した。

 実験は1~3月、北九州市内の介護付有料老人ホームで介護士と看護師27人の作業を加速度センサーや専用のスマートフォン(スマホ)で24時間計測し続けた。各居室や食堂などにも64個のセンサーを配置し、温度や照度を調べた。

 食事や入浴の介助、館内清掃、巡視など31種類の作業データを計12億件集めて分析したところ、入居者に関する記録作業の時間が介護士で9.8%、看護師で14.1%と上位を占めていた。

 介護現場では食事、入浴、排せつの介助が3大業務といわれる。効率化の余地が大きいとされるが、「入居者のスピードに合わせて介助することで自立を促すため、単純な時間短縮は難しい」(ウチヤマHDの石本将宏運営部部長)。

 記録作業は食事の食べ残し、入居者の体調などを細かく書く必要があるものの、音声入力や計測システムからの自動入力で半減できれば同施設で1日当たり計8時間相当の作業軽減につながるという。今回はフロアごとの忙しい時間帯もデータで把握できたため、実験結果をみたスタッフらはフロア間で人員を融通し合うなど、既に改善へ動き始めている。

 介護現場では、人手不足対策として介護ロボットの導入テストも始まっているが、「ロボットが壊れたらロボットの面倒もみなくてはいけない」など手間やコストの面から課題が残る。

 介護スタッフや施設内にセンサーを配置し、ビッグデータ分析で作業支援する今回の実験では、現場でも気づきにくい効率化のポイントが浮かび上がった。

 3社は今後、プライバシーに配慮しながら入居者の行動データなどの計測実験も進める方針。他企業との協業を含め、効率的な介護作業を支援するシステムや機器の開発を目指すとしている。

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