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加賀の井酒造、冬に酒造り再開 糸魚川大火で被災

2017/6/10 7:00
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 昨年12月に糸魚川市で起きた大規模火災で全焼した老舗の酒造会社「加賀の井酒造」(糸魚川市)が、工場棟の再建計画をまとめた。今冬の酒造り開始を目指し、被災前と同じ敷地に工場棟を建設する。367年の歴史を持ち、市内有数の観光スポットだった酒蔵が本格的な復興に向けて一歩を踏み出す。

 18代目蔵元の小林大祐さん(35)が、糸魚川市で開いた近隣住民向けの説明会で、新たな工場棟の計画や再建スケジュールを明らかにした。

 計画によると、旧工場棟は木造だったが、新工場棟は防火のため鉄骨造りにする。2階建てで延べ床面積は約1100平方メートルとし「(旧工場棟より)少し狭くなるが、被災前と同規模の生産が可能な構造や設備になる」(小林さん)。外周には観光客らが酒造りを見学できる通路を設ける。

 工場に併設する店舗・事務所の建設時期などは未定。従来の店舗は道路沿いに建っていたが、今回は火事の延焼防止のために、従来よりも13メートル後ろの場所に建設する。

 今夏にも工場棟の建設を始め、2017年冬から18年初めにかけて完成させる。その後、酒造りを再開し、早ければ来春の出荷を目指す。

 加賀の井酒造は1650年に創業した老舗の酒造会社。町歩き観光の人気スポットの一つだったが、昨年12月の大火で全焼した。

 今年2月に富山県黒部市の酒蔵「銀盤酒造」の設備を借りて仕込みを再開、5月に「母の日」向けの新酒を出荷した。また焼け残った貯蔵タンクから出荷可能な少量の酒が見つかり、今月14日から糸魚川市内の酒販店や大阪市内の百貨店で販売する。

 しかし、出荷量は大幅に減少。酒造りに欠かせない水源がある被災地で、早急に仕込みを再開したいとの考えから、工場棟を先行して建設することを決断した。

 糸魚川市が8月にまとめる「復興まちづくり計画」とも歩調を合わせる。市の計画案では、歴史がある酒蔵や割烹(かっぽう)の再建を支援するとともに、大火の記録を残す「防災・にぎわいの拠点」を整備。酒蔵・割烹・新拠点の3つで、観光客らが回遊する「にぎわいトライアングル」を形成する計画だ。

 小林さんは「まち全体がにぎわいを取り戻そうとする中、しっかり地域に根ざした酒蔵を目指したい」と話している。

 糸魚川大火は昨年12月22日に発生。南からの強風にあおられ中心市街地の約4ヘクタール、家屋など147棟が延焼した。

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