外国人純流入、最大13.6万人 人手不足で増す存在感

2017/4/15 1:01
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 総務省が14日に公表した2016年10月時点の人口推計で、外国人の入国者数から出国者数を差し引いた「純流入」が13万6千人となった。15年の実績を4割強上回り、比較可能な統計がある1950年以降で最大だった。15~64歳の生産年齢人口が急ピッチで減る中、貴重な働き手として外国人の存在感がじわりと増している。医療・教育面のインフラ整備といった外国人材の呼び込み策強化も政策の優先度が上がりそうだ。

 15年10月~16年9月に日本に3カ月を超えて滞在した外国人は約240万人に達し、この5年で50万人増えた。外国人の純流入は4年連続。日本人の海外流出をしのぐ規模で外国人の安定した流入が続き、その増加幅も拡大が続いている。

 厚生労働省によると、事業者から届け出があった外国人労働者数は16年10月末時点で108万人で、初めて100万人の大台を突破した。前の年より2割増えるなどペースが早まっており、中国を筆頭にベトナムやネパールからの渡航が増えるなど出身地域の幅も広がる。労働者のみならずその配偶者らの来日も増えつつあり、潜在的な消費の担い手としての期待も高まっている。

 外国人が流入している背景には、緩やかな景気回復とともに、安倍晋三政権の経済政策への期待感がある。深刻な労働力人口の減少が続くなか、企業側は外国人登用を積極化。食品スーパーのライフコーポレーションでは1月、タイから技能実習生15人を受け入れた。首都圏に展開するサミットでは17年度の受け入れ人数を16年度の4倍超の30人に増やす計画だ。

 政府では働き手確保のため、優れた経営手腕や技術を備えた高度外国人材の定着を後押しするための施策に動いている。永住権を取得できるまでに必要な滞在期間を短縮化。医療通訳者が常駐し、周辺病院に派遣もできる病院への補助金の枠を広げるなど、生活面もサポートする。

 外国人の呼び込みとともに、日本人の減少を食い止めるために労働市場や雇用制度、子育て支援に至る腰を据えた有効な策が欠かせない。15歳未満の年少の人口は12.4%と過去最低を更新する一方、75歳以上の後期高齢者が13.3%を占めて年少者を逆転。現役世代は年金や医療の負担が家計に一段と重くのしかかる。高齢者の窓口負担増などによる医療の効率化も避けて通れない。

 労働力となる15~64歳の生産年齢人口の低下も避けられない情勢で、対応を打たないと0%台で低迷する日本の潜在成長力をさらに押し下げる可能性が出てくる。

 女性は男性よりも340万2千人多く、子育て支援を軸に女性の活躍を促す仕組みづくりも欠かせない。厚生労働省は共働き世帯の子育てを支援するため、13年に「待機児童解消加速化プラン」をはじめた。17年度末までの5年間で50万人分の受け皿を確保し、保育所に申し込んでも入れない待機児童を解消するのが狙いだ。

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