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マイナス金利が背中押す 第四、北越銀が統合交渉 寡占化懸念も

2017/3/17 7:01
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 県内地銀最大手の第四銀行と2位の北越銀行が16日、経営統合する方向で最終調整に入ったことがわかった。新潟県に地盤を置く金融機関は全国でも多く、激しい競争で収益環境が悪化していたところに、日銀のマイナス金利政策が追い打ちをかけた。合理化で収益性を高め、経営基盤の強化につなげる。ただ、県内における貸出金の合計シェアは約5割と高く、寡占化の観点から統合が実現するかは不透明だ。

 統合交渉が伝わると、両行はそれぞれ「検討を行っていることは事実だが、現時点で決定している事実はない」とコメントした。米山隆一知事は「県内の経済情勢は厳しく不自然ではない。規模の経済を生かすのであればプラスの影響があり、よりよい銀行になるため頑張っていただきたい」と期待を寄せた。

 経営統合が実現すると総資産は約8兆円になる見込み。貸出金残高は第四銀で約3兆円、北越銀で1.5兆円と、ともに県内の経済活動を支える大きな存在である。米山知事は寡占化の進行を念頭に「サービスが低下するなら懸念事項にもなるため、そういうことがないよう県として要請したい」とくぎを刺した。

 両行の背中を押したのは日銀のマイナス金利政策だ。県内では大光銀行も含め地銀3行と9信用金庫・11信用組合がせめぎあい、近年は金利低下で利ざや収入が減り続けていた。2016年4~9月期の第四銀の預貸金利ざやは0.04%と前年同期比0.14ポイント低下。主力の貸し出し事業で稼げない状況に陥っていた。

 こうした中、第四銀は千葉銀行などが参加する「TSUBASAプロジェクト」などを通じたシステムの共同化でコスト削減を進めるほか、組織改正で営業人員を捻出して貸し出し攻勢を強化。北越銀も取引が薄く利ざやの少ない県外企業への融資を減らし、地元重視を強調した営業活動に活路を見いだしていた。

 だが金利低下は止まる兆しがない。人口減が進み、取引先の開拓も難しい。余資運用などで収益を支えていたが、米トランプ政権の誕生で運用環境も変化するなど課題は増えるばかりだった。

 県内に第四銀は112店、北越銀は79店。地域の重複も多い。経営統合を通じて店舗の集約を進めコスト削減するほか、双方のノウハウを活用し新しい金融商品の開発などにつなげたい考えだ。

 規模で圧倒的な金融機関が生まれることに、他の県内金融機関に警戒感が広がっている。ある金融機関の中堅幹部は「今回を皮切りに経営統合に踏み切るところは増えるだろう」とみる。

 ただ、統合が思惑通りに進むかは不透明だ。長崎県では同県首位の十八銀行と、2位の親和銀行を傘下に抱えるふくおかフィナンシャルグループ(FG)の統合計画に公取委が待ったをかけ、合併を延期した。貸出金シェアが長崎で7割に達する点が問題視された。

 第四銀と北越銀の動向には取引のある企業からは不安の声も強い。経営統合による地域経済に対する貢献を一刻も早く示す必要もありそうだ。

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