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「宇治茶老舗 仏料理店も」福寿園(関西企業のチカラ)
手軽に玉露 マシン開発

2017/2/28 2:30
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 老舗茶舗、福寿園(京都府木津川市)が消費者との接点拡大に取り組んでいる。ネスレ日本と組んで手軽に高級玉露が楽しめるマシンを開発。宇治茶の新しい楽しみ方を提案するフランス料理店も手掛ける。福井正興社長は「茶の飲み方が多様化する中、宇治茶の間口を広げる」と語る。

 「今年は香り高いお茶に仕上がりました」。1月初旬、研究員が温室栽培の茶の木から新芽を丁寧に摘み取っていた。茶の研究などを行い、年間4千人以上の観光客が訪れる複合施設、福寿園CHA遊学パーク(同)の「日本一早い茶摘み」だ。茶を通年栽培する研究の一環で「まだ実用化は難しいが、話題づくりになる」(福井社長)。

温室栽培で日本一早い茶摘みができる(1月、京都府木津川市)
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温室栽培で日本一早い茶摘みができる(1月、京都府木津川市)

 初代・福井伊右衛門が1790年(寛政2年)に創業。京都府南部が主産地の宇治茶を中心に扱う。1983年には日本茶の缶飲料を日本で初めて発売した。サントリー食品インターナショナルと共同開発した「伊右衛門」でも知られる。

 2015年にはネスレ日本とティーマシンを開発。厳選した高級茶葉入りのカプセルをセットするだけで最適な温度や蒸らし時間で玉露などを楽しめる。開発に携わった作本俊一研究員は「急須でいれたような本格的な日本茶ができる」と胸を張る。今春には桜の香りの煎茶なども登場する。

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 「食」の情報発信にも力を入れる。京都を中心に抹茶スイーツなどの飲食店を展開するほか、JR東京駅には「ふれんち茶懐石 京都 福寿園茶寮」を出店。玉露を練り込んだ肉料理など高級フレンチを提供している。

 新事業を拡大する背景には「強い危機感がある」(福井社長)。生活習慣の変化で、茶葉の販売は伸び悩んでいる。府内で生産される玉露など高級茶の平均価格も下落傾向にある。17年度は府の観光イベント「お茶の京都博」が予定され注目が集まる中、高級茶の市場拡大も課題になる。

(京都支社 浦崎健人)=随時掲載

<トップの一言>日本茶を海外に「世界一めざす」

 創業家出身の福井正興社長は「日本茶一筋でぶれないことが強み」と語る。事業の多角化を進める一方、常に中心には宇治茶がある。視線の先には海外がある。「宇治茶の魅力を国内外のあらゆる人に知ってもらいたい」。2015年にロシア、16年にベトナム、マレーシアへ宇治茶の小売店を相次ぎ出店した。

 「福寿園のゴールは世界一の日本茶企業になること」。宇治茶を世界に通用するブランドに育てる挑戦を続ける。

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