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「ポンプ0.1ミリリットルでも流量正確」 タクミナ(関西企業のチカラ)
「脈動なし」 液晶・電池支える

2017/2/14 2:30
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 タクミナ(大阪市)は液体を正確な量で流し続ける精密ポンプに定評がある。液体を押し出す際に脈動が起きず波も立てない技術は国内で数社しか持っておらず、約0.1ミリリットルの少量でも調整可能だ。液晶ディスプレーやリチウムイオン電池の電極材の生産にも使われている。

顧客が持ち込む液体を流すことができるか開発センターで試験する
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顧客が持ち込む液体を流すことができるか開発センターで試験する

 ポンプの中でもピストンなどが往復する種類は、ドクンドクンという脈動がつきもの。流れる液体にムラができ、気泡も生まれがち。電子材料には不向きだ。タクミナではモーターの動力を伝える部品の形を工夫したり、2つのピストンをタイミングをずらしたりして、サーと滑らかに流す。

 「スムーズフローポンプ」と呼ぶ商品はほぼオーダーメードだ。液体の性質や量、配管の形などを聞き取り手作りで組み立てる。出荷はまるで伝統工芸品かのように、担当者の名札つきだ。

 1956年に創業された同社は、兵庫県内で流行した飲み水を原因とする感染症の対策に塩素の滅菌装置を作ったのが始まりだ。93年に「匠(たくみ)」と「NATURE(ネーチャー)」の頭文字とを組み合わせた今の社名になった。

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 スムーズフローポンプは当初、添加物を使う食品や化学工場で使われ、10年ほど前から液晶ディスプレーのコーティング樹脂や電池材料にも広がった。2017年3月期は7年連続で連結純利益が伸びる見通し。創業の地、兵庫県朝来市の山あいの工場には今、船のバラスト水に消毒液を混ぜるポンプが並んでいる。

 大型船は船体を安定させるため重りとして海水をタンクに入れる。別の海域で排水して細菌や生物が生態系に影響を及ぼすのを防ぐため、浄化装置の搭載が義務付けられた。規制を守るため消毒液の注入量を正確に調整できるポンプが必要だ。

 ただ船舶への搭載が一巡すると注文も一段落してしまう。今後は、より粘り気が強い化学素材向けの精密ポンプを開発する。すらりとピンチをかわすため、新しいニーズを手探りしている。

(淡海美帆)

=随時掲載

<トップの一言>顧客の悩み解決「新製品を常に」

 難題に直面した時に社内で交わされる言葉は「おもてなし」。極少量から大型のタンク、さらさらの水からどろどろの化学製品まで、ポンプをめぐる「お客さんの困り事を1件でも2件でも解決する」と山田信彦社長が真意を説明する。

 顧客はタクミナのポンプが使えるか自社で使う液体を次々と持ち込んでくる。受け入れのため兵庫県朝来市の開発拠点では新棟を建設中。「新製品を常に出し続ける」ことになりそうだ。

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