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海運株「等身大」の評価に、今期経常損益改善 減損処理が一巡

2017/1/31 23:42
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 日本郵船商船三井川崎汽船の海運大手3社は31日、2017年3月期の連結経常損益が従来予想より改善すると発表した。足元の海運市況の回復を反映した。発表後の午後の取引で、追加の減損損失計上などが売り材料視され、株価は軒並み下げた。ただ減損処理が一巡し本格回復がみえるなか、利益水準でみる「等身大」の評価が可能になりつつある。

 郵船の今期の経常損益はトントン(従来予想は260億円の赤字)、商船三井は80億円の黒字(同30億円の赤字)、川崎汽は470億円の赤字(同540億円の赤字)をそれぞれ見込む。郵船は16年10~12月期にコンテナ船やばら積み船や自動車船などの不定期船の部門損益が黒字化。宮本教子経営委員は「市況が底入れした証左」と話す。

 経常段階までの改善に対し、最終損益は軒並み振るわない。郵船は海洋資源開発事業での減損を計上し、商船三井はコンテナ船での減損の可能性があるとした。各社は直近決算で多額の特損を計上しており、追加の損失は一見ネガティブだ。

 だが、シティグループ証券の姫野良太アナリストは「今期より来期を見据えた動き」と評価する。減損計上は来期の損益改善を意味する。市況が戻るなかで来期の収益回復の確度は高まった。

 各社の株価をみると、回復を先取りする動きが見て取れる。この1年で最も上昇したのは商船三井だ。昨年1月末に1700億円を超える特別損失を16年3月期に計上すると発表。いち早く構造改革に踏み切ったことが評価された形だ。来期以降、長期契約の液化天然ガス(LNG)船の拡大など安定した収益確保の取り組みの進展が1つの注目点となる。

 今後の焦点は出遅れ気味の郵船株といえそうだ。2千億円超の特損計上による損益改善効果が来期、通期で寄与する。今回の決算でも、コンテナ船、不定期船がともに黒字化するなど急回復を示した。市場からは年間100億円規模の利益を稼ぐ力のある物流事業と自動車船の相乗効果への期待も高い。ここで成果を着実に示せれば、株価は本格的な戻りを試す可能性もある。(菊池貴之)

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