親権、二審は同居の妻に 面会回数重視の判断覆す

2017/1/27 0:43
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 別居中の40代の夫婦が長女(9)の親権を争った離婚訴訟の控訴審判決で、東京高裁(菊池洋一裁判長)は26日、夫を親権者とした一審判決を変更し、長女と暮らす妻に親権を認めた。子供との面会回数をより多く認めた方を親権者とした異例の司法判断を見直し、子供の生活の継続性を重視。同居する親に親権を認めることが多い従来の裁判例と同様の判断を示した。

 昨年3月の一審・千葉家裁松戸支部判決は「年間100日程度の長女との面会を妻に認める」とした夫の提案を重視し、長女を夫に引き渡すよう妻に命じていた。

 26日の高裁判決で、菊池裁判長は「夫婦ともに娘に深い愛情があり、養育環境にも決定的な差はない」と指摘。そのうえで▽長女は妻のもとで順調に育っている▽長女には妻と一緒に暮らす意向がある▽年間100日の面会は長女の負担になる――などの理由を挙げ、「長女の利益を最も優先すれば妻を親権者とするのが相当」と結論づけた。

 「面会は親権者を決める唯一の判断基準ではない。子供の意思や父母との関係など、他の事情よりも重要性が高いとはいえない」とも指摘した。

 一審判決によると、夫婦は2009年ごろに関係が悪化し、10年に妻が長女を連れて実家に戻った。別居は6年以上。夫と長女の面会は10年9月を最後に途絶えている。

 夫は訴訟で、離婚した場合の面会についてまとめた「共同養育計画案」を示し、隔週末や祝日など年間100日程度の面会を妻に認めることを提案。一審判決は「長女が両親から愛情を受けて健全に成長するには、夫を親権者とするのが相当」とし、妻から夫に引き渡す異例の判断をした。

 妻は夫に月1日程度の面会を認めると提案したうえで「長女は母親との暮らしを望んでいる」「年100日の面会は非現実的で長女の負担が大きい」などと主張していた。

 一審の判断から一転、26日の東京高裁判決で親権を認められた妻は「とにかく安堵した。どちらが親権者にふさわしいのか的確に判断してもらい、高裁に感謝する」とコメントした。

 記者会見した妻側代理人の斉藤秀樹弁護士は、夫の提案した年間100日程度の面会が子供のためになるのかを一審判決が考慮しなかったと指摘。「高裁判決は子供の立場に立った常識的な判断だった」と評価した。

 夫も別に会見し、「パパが必ず迎えに行くという約束を果たせると思ったのに、娘に申し訳ない。娘と自分の人生をつぶされた」と憤った。代理人の上野晃弁護士は「子供を連れて出て行けば親権者になれるという従来の家事司法の運用に、高裁がお墨つきを与えた」と批判した。夫側は上告する方針。

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