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千葉大、ヨウ素製品の研究拠点を新設 高付加価値化へ産官学連携

2017/1/12 7:00
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 千葉大学は県内に豊富にある天然資源のヨウ素の高付加価値化に取り組む。研究拠点「千葉ヨウ素資源イノベーションセンター」(CIRIC)を新設し、来春から産学官連携で次世代太陽電池などの関連製品や抽出技術の開発に着手する。千葉県はヨウ素を含む地下水が豊富で、生産量は世界で2割のシェアがある。地域資源を有効活用し地域活性化に役立てる。

ヨウ素は黒紫色の個体で気化しやすく臭気がある

 CIRICは西千葉キャンパス(千葉市)に新設する。4階建てで、1階は交流フロア、2~3階は実験室、4階は分析装置を配置したフロアとする。4月にも着工し、来年3月の完成を目指す。大学からは理学、工学、薬学の研究者ら15人程度が参加する。

 共同研究では5社程度の参加を募る。研究テーマは「次世代太陽電池用ヨウ化鉛の安定供給」「導電性に優れた有機薄膜の生産」「がん診断・治療の新展開」など。基礎的な研究から実用化を目指した研究まで幅広く手掛け、開発した技術は県内企業に広めて競争力向上につなげる。

 千葉県には伊勢化学工業や関東天然瓦斯開発(千葉県茂原市)、合同資源(東京・中央)などがヨウ素を含む地下水(かん水)を原料とするヨウ素の生産拠点を置いている。CIRICは共同開発に携わる企業から施設利用料を受け取り独立採算で運営する。

 さらに県や県内の研究機関にも参加してもらい、幅広い共同研究体制をつくる。プロジェクトは昨年末に決まった文部科学省の「地域科学技術実証拠点整備事業」に採択され、国から資金支援も受ける。

 ヨウ素は医薬品からハイテク素材まで幅広い用途がある。世界の生産量は年間3万3700トンで、チリが最も多い。日本は2位で、千葉県の世界シェアは約21%。地下に南関東ガス田があり、水溶性の天然ガスとヨウ素を含んだ地下水が多いためだ。外房地域で6社がヨウ素を生産し、約4割が輸出されている。

 プロジェクトを主導する千葉大大学院の荒井孝義教授によると、日本はヨウ素やヨウ素塩などの製造原料を輸出し、海外からX線造影剤や消毒薬などの加工品を輸入している。試算ではヨウ素関連製品を1トン300万円で輸出し、同2億円で輸入している計算になり、高付加価値化の余地があるとみている。

 天然ガスやヨウ素を含んだ地下水は600年分の埋蔵量があるとされる。ただ地下水を大量にくみ上げると地盤沈下しやすく、大幅な増産は難しい。このためCIRICはヨウ素の抽出効率の改善とリサイクルの推進にも取り組む。リサイクル率は現在30%程度で、これを50%に引き上げることを目指す。

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