圏央道茨城区間が全通へ 北関東で観光・企業立地に期待高まる

2016/12/21 7:01
共有
保存
印刷
その他

 首都圏中央連絡自動車道(圏央道)の境古河インターチェンジ(IC、茨城県境町)―つくば中央IC(つくば市)間が2017年2月26日に開通する。茨城県内区間の全面開通により、北関東3県から成田空港や神奈川県以西への行き来がしやすくなる。観光客取り込みや企業誘致の後押しになると期待が高まる一方、2車線通行による渋滞を心配する声もある。

 今回の開通で常磐自動車道と東関東自動車道が、東北自動車道、関越自動車道、中央自動車道、東名自動車道と圏央道で結ばれる。

 茨城県の橋本昌知事は「人や物の流れが大きく変わり、企業進出や観光客の増加に一層弾みがつく」とコメント。茨城交通(水戸市)の任田正史社長も「西日本方面への旅行商品などを企画していきたい」と意気込む。

 群馬、栃木各県にとっても成田空港へのアクセスが向上するなどの利点がある。

 群馬県富岡市の観光おもてなし課は「これまで成田空港から遠いのがネックだった。開通を機に旅行会社が富岡製糸場や群馬県内の観光地を絡めたツアーを組みやすくなる」と期待する。栃木県日光市で「日光千姫物語」などを経営する春茂登ホテルグループの根本芳彦社長も「成田空港に到着した外国人観光客を直接よびこめる」と話す。

 物流や貿易業を手掛けるユーユーワールドは商談のために月2回ほど東南アジアからバイヤーを招く。「成田空港を使うバイヤーの移動時間が短くて済む」(小川恒夫社長)といったメリットを指摘する声もあった。

 開通区間には坂東IC(坂東市)、常総IC(常総市)が新設される。坂東市はホテル新設の際に固定資産税や下水道料金を10年間免除する条例を制定。今月8日には条例を適用した市内初のビジネスホテルが開業するなど、新たな観光需要に備える動きも加速する。

 物流利便性が高まり、企業誘致の後押しになるとの期待も高まる。群馬県企業誘致推進室は「筑波大学や周辺の研究機関と群馬県内の企業の共同研究が活発になることも期待できる」という。

 常陽銀行は茨城県内の市町らと協力して来年2月8日、圏央道周辺の工業団地を視察して回る無料ツアーを開催する。県内区間の全開通を前に注目が高まるとみて、県内外の企業を対象に参加受け付けを始めた。

 一方で課題もある。東北道から東関東道までの区間は、今回開通分も含めて当面2車線での通行だ。計画上は4車線区間だが拡幅への具体的なスケジュールは立っておらず「開通後の通行量を見ながら優先順位を判断する」(国交省関東地方整備局)。

 物流業者は「便利な半面、通行が多ければ渋滞が頻発するかもしれない。北関東道と使い分けながらリスク分散したい」と慎重だ。

共有
保存
印刷
その他

電子版トップ

企業・業界をもっと詳しく

企業がわかる。業界がみえる。ニュースとデータをまとめてチェック!

【PR】

【PR】

主要ジャンル速報

北海道 7:01
7:00
東北 7:01
7:00
関東 7:01
7:01
東京 7:00
7:00
信越 7:00
7:00
東海 14:00
7:01
北陸 7:01
7:00
関西 6:00
6:00
中国 7:01
7:01
四国 7:02
7:01
九州
沖縄
1:31
1:30

【PR】



日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報