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上関原発工事、免許を延長 山口県 再開、工程明示が条件

2016/8/4 6:10
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 山口県は3日、中国電力が同県上関町に計画している上関原子力発電所(1・2号機)の海面埋め立て工事の免許延長を認めた。県と中国電は免許を巡って4年近く綱引きを続けてきたが、ひとまずピリオドが打たれた格好だ。一方、県は全体のスケジュールが見通せるまで工事を再開しないことを要請した。原発の新増設については国レベルでもまだ議論が尽くされておらず、実際の工事再開には曲折が予想される。

 同日午前、弘中勝久副知事は中国電の迫谷章副社長に免許延長の認可書と知事名の要請書を手渡した。要請書には「発電所本体の着工時期の見通しがつくまでは、埋立工事を施工しないこと」を明記した。

 これを受け、午後に取材に応じた村岡嗣政知事は「(中国電側が)きちんと着工の見通しを示さない限り、埋め立て工事はすべきではない」と指摘した。要請書には法的拘束力はないが、知事の強い意向を示したものだ。別途、記者会見した中国電の迫谷副社長も「要請書の趣旨を重く受け止め、対応を慎重に検討したい」と県に配慮する姿勢を示した。

 上関原発は瀬戸内海に突き出た半島に計画され、建設には海面14万平方メートルを埋め立てる必要がある。いわば本工事の前の準備工事だが、これに必要なのが公有水面埋立法に基づく認可だ。工事が始まったのが2010年。しかし翌年の東日本大震災に伴う東京電力福島原発1号機の事故で工事は中断された。ほぼ何も進んでいない状況だ。

 今年初め、安倍晋三首相は「原発の新増設は現段階では考えていない」との見解を示した。その後、工事が中途まで進んでいる中国電の島根原発3号機などは新増設に入らないと軌道修正したが、現時点でも国の方針は「再稼働を優先し、新増設は考えない」というものだ。

 一方、電気事業連合会は、政府の示した30年時点の国のエネルギー比率で原発比率を20~22%にする目標を達成するには「新増設は不可欠」との立場だ。迫谷副社長もこの日の記者会見で、「安全性や(地球温暖化につながる)CO2(二酸化炭素)の問題を考えれば新増設する必要がある」と強調した。

 ただ、県側の指摘する「着工の見通し」を中国電が示すことはそれほど易しいことではない。原発本体である原子炉の設置に必要な許可申請は、再稼働を優先する原子力規制委員会では棚上げ状態になっている。それに伴い、中国電が国に届け出る電力供給計画で、上関原発は「着工未定」のままだ。同日、中国電は工事再開の条件となる上関原発本体の着工時期について「現時点では見通しは立っていない」とコメントした。

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