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大阪の主要ホテル、高稼働率が一服(インバウンド関西)
5月は84%、3カ月連続前年割れ 値上げ影響

2016/7/1 14:03
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 好調が続いてきた大阪のホテル稼働率が踊り場にさしかかってきた。5月の主要12ホテルの平均は84.4%と前年同月比4.2ポイント低下し、3カ月連続の前年割れとなった。訪日客は増えているが、各ホテルは値上げを進めており、一部が割安感のある民泊などに流れているようだ。高水準とはいえ、3カ月連続の前年割れは約半年ぶりで、1ポイント超のマイナスが3カ月続くのは5年ぶりだ。

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 日本経済新聞社の調査では12ホテルのうち9ホテルの稼働率が下がり、平均値は2013年並みだ。通常、各ホテルは国内旅行会社向けは4月ごろ、海外の旅行会社向けは年始に料金改定しており、年始以降軒並み値上げをしている。

 JR大阪駅直結のホテルグランヴィア大阪は7ポイント程度下がり、80%強となった。「昨年はレジャーが好調だったが今年は日並びも悪かった」(マーケティング部)としているが、単価を1割近く引き上げた影響もあったもようだ。ホテルニューオータニ大阪は73.9%と8.4ポイント低下した。国際会議などの法人需要を取り込み、外国人客比率は7ポイント強高まったが、国内客の減少を補えなかったという。

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 稼働率の低下はゴールデンウイークのレジャー客が伸びなかったことに加え、増加が続く訪日客が民泊に流れた可能性もある。

 もっとも、稼働率の低下を単価アップでカバーし売上高を伸ばしたホテルもある。シェラトン都ホテル大阪は改装による影響もあって5ポイント弱下がったが客室部門の売上高は1割弱増えたという。帝国ホテル大阪は稼働率(84.2%)はほぼ横ばいだったが単価が6%上がり、1996年の開業以来、5月としては最高を更新した。

 こうした変調の動きに対応して、関西の一部ホテルでは値下げに踏み切る動きも出てきた。ホテルラ・スイート神戸ハーバーランド(神戸市)は前年よりも客室料金を下げる。同ホテルは4月に約1割値上げしたが、「強気な料金設定で客離れが起きてしまった可能性がある」(宿泊部)とみる。

関西、訪日客増加続く 民泊が宿の選択肢に
 大阪のホテル稼働率が低下する一方、関西への訪日客は伸び続けている。5月の関西国際空港の外国人旅客数は前年同月比12%増の94万人と51カ月連続で前年を上回った。格安航空会社(LCC)の就航が増え、従来の団体客中心から、個人旅行客にシフトしている。
 ここにきて宿泊施設として急速に台頭してきたのは民泊だ。違法運営も混在するが、大阪市内だけでも既に9000件以上あるとされる。
 ホテルと民泊の客層は必ずしも一致しないが、個人旅行客の中には「1週間の旅行の予算は2人で50万円。宿泊代よりも、食事や観光にお金を使いたい」(香港から来た30代女性)という層は確実に増えている。実際、大阪市内のビジネスホテルも5月は稼働率が下がっており、「民泊などに一部顧客が流れている可能性がある」(アパホテル)。
 ホテルも競争力を高めるため、改装を進めたりしているが、一部には「投資をせずに需給だけで値上げをする施設もある」(関係者)。売り手市場が続いていた大阪のホテルだが、民泊の台頭などで買い手に選別される施設は今後、増える可能性がある。(西岡杏)

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