マイクロソフト、脱「ウィンドウズ」一段と
リンクトイン買収

2016/6/14 1:35
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 【ロサンゼルス=小川義也】米マイクロソフトがビジネス向け交流サイト(SNS)大手の米リンクトインを買収することで合意した。世界に4億人以上いるリンクトインの会員基盤をテコに、「オフィス365」をはじめとするクラウド事業を拡大する。基本ソフト(OS)「ウィンドウズ」に依存する体質からの脱却を進めるサティア・ナデラ最高経営責任者(CEO)の構造改革は新たな段階に入る。

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 買収後のリンクトインは、マイクロソフトで「オフィス365」を中心とする「プロダクティビティ・アンド・ビジネス・プロセス」部門に入る。同部門の2016年1~3月期の売上高は前年同期比1%増の65億2200万ドル。オフィス365の利用者数は順調に増えているものの、最大の事業部門でウィンドウズと端末を主体とする「モア・パーソナル・コンピューティング」部門の売上高のほぼ3分の2にとどまっている。

 リンクトインは同じSNSでも、マイクロソフトのクラウドサービスの潜在顧客になりうるビジネスパーソンが中心で親和性が高い。広告収入が主体の米フェイスブックと異なり、売上高の6割を企業向けの採用支援事業が占める。マイクロソフトの強力な法人営業網を活用することでリンクトインの成長を加速できると判断した。

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 マイクロソフトの代名詞でもあるウィンドウズはパソコン市場では今も9割のシェアを握るが、情報端末の新たな主役となったスマートフォン(スマホ)市場では3%未満。パソコンでもスマホでも同じソフトが動く「ウィンドウズ10」で巻き返しを狙うが、スマホ市場での差は縮まるどころか広がっている。

 14年にCEOに就任したナデラ氏はスマホの波に乗り遅れた「現実」を受け入れ、オフィス365を米グーグルや米アップルのOSを搭載したスマホやタブレットでも使えるようにするなど、ウィンドウズ依存からの脱却を進めてきた。14年にノキア(フィンランド)から買収した携帯端末事業の大規模なリストラに踏み切ったのも、その延長線上にある。

 ナデラ氏は先月、日本経済新聞のインタビューで、前任のスティーブ・バルマー氏が決断したノキアの携帯端末事業買収を「失敗」と認めた上で、「IT業界で長期的に成功するためには(バットを)大きく振らないといけない。大事なのは打率だ」と語った。

 リンクトインの買収はナデラ氏はもちろん、マイクロソフトにとっても過去最大の買収となる。足元で利用が伸び悩んでいるリンクトインを活性化し、「プロフェッショナルなクラウドとプロフェッショナルのネットワークの結婚」を狙い通り成功させられなければ、マイクロソフトの「打率」を大きく下げるリスクもはらむ。

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