世界の金利低下、強まる株式市場のモヤモヤ感
編集委員 北沢千秋

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2014/8/18付
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 お盆休みが明けて、今週からは株式市場にもスカッとした夏晴れ相場を期待したいところ。しかしウクライナやイラク情勢のもやもやが続くうえ、米国株には調整未了の感触が残っている。何よりも、世界経済は曲がりなりにも回復軌道に乗っているはずなのに、再び世界的に長期金利が低下気味なのが、何だか薄気味悪い。ただ、日本株に限れば、下がれば公的年金や日銀の買い、政治の口先介入がありそうで、足元では下値余地も限られるとの見方が大勢だ。相場の方向感が見えるには、今しばらく時間がかかる可能性がある。

 夏枯れ相場も極まれり、というところか。前週末の市場では東証1部の売買代金が1兆4000億円に満たず、日経平均株価の日中値幅もわずか50円余り。ただ、市場がここまで枯れたのは、お盆休みで市場参加者が少なかったからだけではないだろう。市場全体を覆うもやもや感は強まっている。

■地政学リスクで年後半の世界景気に懸念

イラク情勢は混迷の度を深めている(空爆で煙を上げるアルビル近郊マフムール)=共同
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イラク情勢は混迷の度を深めている(空爆で煙を上げるアルビル近郊マフムール)=共同

 「日本にいるとわからないが、欧州ではウクライナ情勢の影響が日増しに大きくなっている」。欧州駐在の知人らに最近の事情を聴いたコモンズ投信の伊井哲朗社長は、そんな感想を話していた。例えば、バカンスシーズンにもかかわらず、今年は欧州の高級保養地ではロシア人のお金持ちをほとんど見かけないそうだ。ウクライナの混乱が長引くにつれ、欧州では人やモノの動きが滞り、景気の重荷になっているという。

 イラク情勢も混迷の度を深め、世界ではエボラ出血熱の感染拡大への懸念も強まっている。伊井氏はこうした同時多発的な地政学的リスクがなかなかアク抜けせず、結果的に「今年後半の世界経済の成長を抑える恐れがある」と心配する。

 「株高と債券高がいつまでも続く気持ち悪さが強まっている」。マネックス証券の広木隆チーフ・ストラテジストはそう話す。

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