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総菜拡販 ハレの日に的 「RF1」のロック・フィールド
焼きたてタルトやキッシュ 高単価品、成長の軸に

2017/6/17 2:30
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 共働きや単身高齢者の増加に伴い成長する総菜市場で、サラダ店「RF1」を展開するロック・フィールドは次の一手を打つ。9月から百貨店の旗艦店約20店に新型の業務用オーブンを導入し、店頭でタルトやキッシュなどを焼く。コンビニをはじめ競合が増えており、生野菜サラダが主力の同社は顧客の前でつくる料理で週末や記念日の需要を開拓する。付加価値を高めた商品開発で、次なる成長戦略を描く。

RF1の大丸神戸店
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RF1の大丸神戸店

 神戸市に本社を構えるロック・フィールドは1972年の創業以来、洋風総菜や和風総菜、コロッケなどブランドごとの多様な総菜で国内の中食市場を切り開いてきた。特にサラダでは独自の立ち位置を確立する。2017年4月期は連結純利益が前の期比29%増の20億円と最高益を更新した。年末などのイベントに合わせた高単価商品が伸びた。

 最高益を更新したものの、創業者の岩田弘三会長兼社長の危機感は強い。「従来と同質化しない商品開発が今後の可能性を左右する」と話す。タルトのような加熱調理した料理を新たな成長の軸に据える。

 短時間で大量に焼ける業務用スチームコンベクションオーブンを「RF1」の店頭から見える位置に順次設置する。1日の焼き上がり時刻を店頭告知するなどして顧客の来店を促す。数年後には100店への導入を目指す。

デパ地下などの店頭で調理し、サラダキッシュなどを提供する
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デパ地下などの店頭で調理し、サラダキッシュなどを提供する

 同社全ブランドの店舗320店(4月末)のうち7割が百貨店のテナント。百貨店は閉店が相次ぐが、焼きたて野菜という高付加価値商品を売るにはブランド力が高い百貨店が最適と判断した。生野菜が中心の同社のサラダは100グラム当たり300~400円台が主流だが、今後は700~800円台の料理を多く投入する。

 岩田会長は「健康志向が高まるなか、加熱調理した野菜の提案で子どもから高齢者まで食べやすくする」と話す。ハレの日需要をさらにくみ取り、サラダとの買い合わせを促進して平均客単価を現状の約1100円から1300円に高める。

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 総菜市場は拡大している。日本惣菜協会によると16年の市場規模は前年比2.7%増の9兆8399億円だった。共働き世帯や単身高齢者の増加で市場規模は年々拡大しており、特に全体の3割を担うコンビニが5%の高い伸びとなってけん引している。

 岩田会長は「(日常品を販売する)コンビニとは競合しない」と話すも、5月にはローソンがサラダの取扱商品を1.5倍に増やすなどさらなる顧客の取り込みに動いている。新型オーブンを使った新しい店頭調理の総菜がどのように消費者に受け入れられるか、注目を集めそうだ。

 ▼サラダタルト・サラダキッシュ タルト生地にトマトやチーズ、バジルなどの野菜を載せてオーブンで焼き上げる商品。工場で焼き上げたキッシュはすでに販売しているが、顧客の目の前で焼く新たな手法を取り入れる。「サラダ」で成長してきたロック・フィールドだが、今後注力する「料理」の重点商品の一つとする。主力ブランド「RF1」で投入する。

岩田会長兼社長に聞く「五感で楽しめる商品を」

 今後の戦略を創業者である岩田弘三会長兼社長に聞いた。

岩田弘三会長兼社長
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岩田弘三会長兼社長

 ――2017年4月期の連結業績は売上高が初めて500億円を突破し、純利益も最高益を更新しました。

 「女性の社会進出や高齢化といった要因だけでなく、私たちの総菜の可能性が広がっている。年末年始や春先の土日は顧客が列をつくり待ってくれる。生産者と直接契約して仕入れる野菜の品質、200種類以上の品ぞろえが強みだ。必ずしも安くはないが、それでも選んでくれるのは商品に対する理解があるからだ。さらに進化させていきたい」

 ――具体的な進化の方向性とは。

 「多くの日本人が1日に必要な野菜の摂取量を取れていない。加熱した方が食べやすく量も取れるし、日持ちもしやすい。売り場で焼きたてを出せれば、五感で楽しんでもらえる。思い切って800円台の商品投入ができなかったが、今後は週末やハレの日の食卓シーンを彩る商品として投入する」

 ――店舗の7割を百貨店が占めていますが、百貨店全体の売上高は伸び悩みが続いています。

 「百貨店に来る顧客は『こんな総菜があったらいいな』という期待を持っている。高価格帯商品の需要も高い。近年は首都圏の駅に積極的に出店してきたが、今後は百貨店を強化したい」

(聞き手は神戸支社 杉浦恵里)

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