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斬新な翻案、遺伝子を継承 琳派400年 止まぬ創意(2)
軌跡

2015/2/4付
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 京都府京都文化博物館(京都市中京区)で8日まで開催中の琳派400年記念新鋭選抜展。「Designing Nature 燕子花(かきつばた)」(井浦崇さんと大島幸代さんの合作)は琳派の表象意図を聴覚に置き換えようと試みた意欲作だ。

 下敷きにしたのは尾形光琳の代表作の一つ、国宝「燕子花図屏風」。金箔の背景にひたすらカキツバタの群生を描いたものだ。

 これに音楽の五線譜を重ね、群生するカキツバタの花心一つ一つに音符を当てはめる。画面上の配置がそのまま音の高低に重なる。仮想の縦軸を左右に動かしながら、縦軸に触れた花心の音を鳴らしていく。そうすると、柔らかに呼吸しながら星がきらめくようにピアノとハープの音色が響く。

 「無造作に見えて、一つ一つのカキツバタは高低や余白など巧妙に考え抜かれたリズミカルな配置になっている。この作品を分析・解説するときによく使う言説なのですが、それを見事にすくい上げて簡潔に表現した、と選評会でも評判でした」と同館の植田彩芳子学芸員は話す。

 琳派を消化して自分の絵画や陶芸などの技巧を競うのが新鋭展での正統的な姿勢かもしれない。半面、弟子を取らずに様式を受け継いできた琳派にとって、先達の傑作への敬意と模倣だけでなく、大胆な省略と斬新な翻案もまた重要な要素だ。意表を突く換骨奪胎に琳派の遺伝子は生きている。

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