関電、ガス料金「値下げ」 参入前に大ガスと火花

2017/1/12 17:16
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 関西電力は12日、岩谷産業と組んで今年4月に参入する家庭向け都市ガス小売りの料金メニューを見直すと発表した。昨年末に発表した料金を下げ、現行の大阪ガスの一般的な料金に比べて標準的な家庭で最大13%安くなる。大ガスが今月5日に発表した値下げに対抗する。エネルギー小売りの自由化によって、電力会社とガス会社による本格的な料金競争は今後、全国に広がりそうだ。

ガス料金の値下げについて記者会見する関西電力の香川副社長(12日午後、大阪市北区)
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ガス料金の値下げについて記者会見する関西電力の香川副社長(12日午後、大阪市北区)

 同日大阪市内で開いた記者会見で、関電の香川次朗副社長は「電気とガスをお届けする総合エネルギー事業者として、一人でも多くの顧客から選ばれるようしたい」と述べた。

 今回発表したガス料金は1カ月に20~50立方メートル前後使う家庭でメリットが大きくなる。1カ月に33立方メートル使用する標準的な家庭では大ガスの一般的な料金に比べて約8%安くなる。昨年末に発表した料金では割引率は同5%だった。電気とのセット割引率も拡大。現行の大ガスよりも3%安くし、従来よりも1ポイント割引幅が拡大する。来年1月末までに申し込んだ顧客には1%の早期割引を適用し、すべて合わせると大ガスの現行料金よりも最大で約13%安くなる。

 1カ月でガスを33立方メートル、電気を260キロワット時使う標準的な家庭では、大ガスが今月5日に発表した新料金メニューに比べて、ガス代と電気代を合わせて年間で約1900円安くなるという。関電の香川副社長は「電気とガスのトータルでも幅広いお客様にメリットを感じていただける魅力的なメニューにした」と力説した。

 一般家庭に比べてガスの使用量が多い、家庭用燃料電池「エネファーム」やガス床暖房などのガス機器を使用する家庭については、大ガスの現行の料金メニューと比べて、関電の新料金は安くはならないという。

 4月以降の家庭向けガス料金を巡っては、新規参入する関電が昨年12月に現行の大ガスの一般料金に比べて最大8%割安となる料金メニューを発表した。これに対して大ガスは年明けに現行より最大7.5%割安になるメニューを発表。電気料金は大ガスの方が安いため、大ガスは5日の記者会見で「電気とガスのセットなら大ガスがお得になるケースがある」と説明していた。

 関電の岩根茂樹社長は昨年12月の記者会見で、大ガスが関電よりも安い料金を発表した場合、再値下げについて「基本的な考え方は大ガスより魅力的な価格を提供したいということ」と述べていた。

 今回の再値下げ発表について経済産業省幹部は「互いに競争して消費者に魅力ある料金体系を提示するのが規制緩和の狙い」と語った。

 ただ家庭向けのエネルギーの小売事業は工場や大型商業施設などの大口顧客向けに比べて一顧客単位の利益が小さいうえ、円安の進行で燃料の輸入価格も上昇傾向になる。過度な値下げは経営を圧迫する可能性もある。

(大阪経済部 塙和也、岩井淳哉)

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