トップ > 特集 > 関西発 > 軌跡 > 記事

関西発

フォローする

Myニュース

有料会員の方のみご利用になれます。
気になる連載・コラムをフォローすれば、
「Myニュース」でまとめよみができます。

「関西発」ニュースをツイッターでも配信しています

「戦前の大阪」 風情守る 空堀 昔と今つなぐ街(1)
軌跡

2017/5/2 6:00
共有
保存
印刷
その他

 大阪市中央区の上町台地にある空堀(からほり)商店街一帯には、長屋や狭い路地など昔ながらの街並みが今も残る。商店街から外れた一角にも小さな雑貨店、飲食店などが点在。アート系のイベントやワークショップが開かれ、レトロな雰囲気に引きつけられた人たちが街歩きを楽しむ。

「空堀まちなみ寶物」のプレートを贈呈する井戸端会のメンバー
画像の拡大

「空堀まちなみ寶物」のプレートを贈呈する井戸端会のメンバー

 大阪市の中心部は第2次大戦時に空襲で多くの建物が焼失したが、空堀一帯は奇跡的に戦災を免れた。このため、「戦前のたたずまいを残す街」として街づくりの専門家らが注目。古い長屋や屋敷を店舗などの複合施設に再生したり、家の外壁や塀などを昔風に改修する修景事業をしたりして街の雰囲気を守ってきた。

□   □

 歴史・文化的な街並みづくりを支援する大阪市の「HOPEゾーン事業」の対象地域にもなった。修景の改修に補助金を出す同事業は2013年度に終了したが、地元の受け皿組織として発足した「空堀まちなみ井戸端会」はその後も存続し、独自の取り組みを続けている。

 この4月には魅力ある建物を独自に評価して「空堀まちなみ寶(たから)物」と認定、焼き印を入れた木製のプレートを贈呈した。以前選んだ「からほり推奨建物」に続く第2弾だ。「長屋や趣のある古い家、路地は所有者の高齢化や相続で常に失われる危機にある。それらは街の宝でもあると思ってもらえたらうれしい」と井戸端会事務局長の永井佳子さん。会長の原田寿幸さんは「ここは都市の中の村のような所。人のつながりを守っていきたい」と語る。

□   □

画像の拡大

 空堀の街並み保存や活性化の特徴は、昔からの住民でない人たちが風を起こしてきたことだ。複合施設での長屋再生に最初に取り組んだ建築家の六波羅雅一さんは空堀地域の雰囲気が好きで、路地を歩いて写真を撮ったりしていた。しかし、古い家が壊され、ありきたりの建材を使った家に変わっていく様を見て仲間と議論を始め、01年に「からほり倶楽部(くらぶ)」を設立。保存の仕掛けづくりをしてきた。

 六波羅さんは「地元の人はただの古い街、特段価値も魅力もない街だと思っていた。この15年で随分意識が変わった」と振り返る。人間関係が濃く、どこか懐かしい風情が残る下町。空堀に引きつけられた人と活動の経緯をたどる。

 編集委員 堀田昇吾が担当します。

関西発をMyニュースでまとめ読み
フォローする

Myニュース

有料会員の方のみご利用になれます。
気になる連載・コラムをフォローすれば、
「Myニュース」でまとめよみができます。

共有
保存
印刷
その他

電子版トップ

関連キーワードで検索

六波羅雅一原田寿幸永井佳子堀田昇吾

【PR】

【PR】


日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報