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プール熱 大流行警戒 奈良・京都、早くも「警報レベル」
手洗い・うがい呼びかけ

2017/6/8 14:32
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 乳幼児を中心に感染し、高熱や喉の痛みが起きる咽頭結膜熱(プール熱)が、今年は大流行する懸念が強まっている。例年7~8月がピークだが今年は出足が早く、近畿地方では5月末に奈良県や京都府で「警報レベル」の地域が出たほか、大阪府なども全国平均を上回る。水遊びでタオルを使い回すことなどで感染が広がることも多いため、夏本番を前に幼稚園や保育所などは警戒を強めている。

小児科でプール熱の診断を受ける子供(奈良市の矢追医院)

 7日午前、奈良市の小児科「矢追医院」の近くに住む女児(5)が母に連れられて来院した。3日前から38度を超える高熱が続いていたという。咽頭結膜熱の原因とされるアデノウイルスを検査したところ、陽性と診断された。

 女児が通う幼稚園の園長先生に「プール熱がはやっている。熱が出たら病院にかかるように」と言われていたため受診したという。母は「今年はまだプールに入っていないのに」と話す。

 同医院で咽頭結膜熱と診断された児童らは5月下旬以降で8人目。矢追公一医師は「例年より流行が早く、この時期に患者が多いのは珍しい」と驚く。医院では症状や予防策などをまとめた文書を患者に配り、注意を促している。

 国立感染症研究所によると、患者数は例年6~8月にピークを迎えるが、今年は5月下旬時点で過去10年のピークの週を上回った。定点となっている全国約3千の小児科の患者数は、5月28日までの1週間(第21週)が2867人で、1施設当たり0.91人。前年同期より2割多く、過去10年で最多だった08年第29週の0.86人も上回った。

 近畿地方では奈良県(1.59人)や兵庫県(1.23人)、大阪府(1.12人)で全国平均を上回った。このうち京都府木津川市の山城南保健所管内(4.00人)や奈良県大和郡山市の郡山保健所管内(3.22人)では、大流行が見込まれる「警報レベル」を突破した。

 神戸市内のある認定こども園では5月中旬から咽頭結膜熱にかかる園児が出始め、治療のためこれまでに8人が欠席。園長は「経験したことがない異例のペース。感染が広がらないよう気を引き締めたい」と話し、園児が触れる機会の多いおもちゃや柵などをこまめに消毒するようにした。

 7月にプール開きを控える私立光徳幼稚園(京都市南区)の椋田敏史園長も「しっかり対策を取らないと」と気をもむ。現在、咽頭結膜熱にかかっている園児はいないが、今年は流行時期も早まっていることから、自身のブログで6日、保護者に向けて咽頭結膜熱の流行状況を伝えた。うがいなどの予防策を促すプリントも月内に配るという。

 咽頭結膜熱には特効薬がなく、日常生活の中で感染を予防するしかない。厚生労働省はホームページで予防のために、▽患者との接触を避ける▽手洗いとうがいを徹底する▽プールや水遊びの後にシャワーを浴びる――といった対策をとるよう呼び掛けている。

 ▼咽頭結膜熱(プール熱) アデノウイルスによる感染症で、せきやくしゃみのほか、タオルやドアノブ、水道の蛇口などを介して感染する。プールを通じて流行することが多かったため「プール熱」とも呼ばれる。主な症状は高熱や頭痛、喉の痛み、目の充血などで、3~5日程度続く。学校保健安全法上の予防すべき感染症の一つで、主な症状が消えた後2日まで出席停止となる。

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