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シリア停戦、米抜きで合意 ロシア・トルコ発表

2016/12/29 22:43
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 【イスタンブール=佐野彰洋】ロシア、トルコ両政府は29日、シリアのアサド政権と反体制派勢力がシリア全土の停戦に合意したと発表した。30日午前0時(日本時間同午前7時)に発効する。過激派組織「イスラム国」(IS)などは対象外。ロシアとトルコは停戦の保証役を担う。シリア停戦は過去にも失敗を繰り返しており、着実な履行が当面の課題となる。

 ロシアのプーチン大統領は29日、国営テレビを通じ停戦合意を発表した。合意文書は政権と反体制派間の停戦、停戦の監視・保証、和平協議の開始を盛り込み、各当事者が署名済みという。プーチン氏は「顕著な成果だ」と述べた。ショイグ国防相によると、文書に署名した反体制派勢力の兵力は合計で6万2千人。

 シリア内戦ではロシアやイランがアサド政権を、トルコや欧米が反体制派を支援。トルコは今夏、ロシア軍機撃墜事件で悪化した対ロ関係の修復に動いた。ロシアがトルコを自陣営に引き入れ、イランとともにシリア北部の要衝アレッポからの反体制派撤退などを主導してきた。オバマ政権の米国は除外した。

 トルコ外務省も29日、停戦合意の成立を確認、歓迎する文書を発表した。アサド政権軍は「全土での包括的な敵対行為の停止」を表明した。ただし、ISや「シリア征服戦線」(旧ヌスラ戦線)などに対する戦闘は継続するという。

 シリア内戦を巡っては2月と9月、ロシアと米国が主導し停戦合意したが戦闘が収まらず、短期間で枠組みが崩壊した。

 今回の停戦合意は米国の関与がないこと、内戦の行方を決すると考えられてきたアレッポを政権が制圧済みであることの2点で、従来と異なる。文書に署名していない反体制派勢力も存在しており、停戦が維持されるかは予断を許さない。

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