OPEC、減産で一転合意 8年ぶり方針転換

2016/9/29 7:28 (2016/9/29 9:28更新)
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 【アルジェ=黄田和宏、久門武史】石油輸出国機構(OPEC)は28日、アルジェリアの首都アルジェで臨時総会を開き、加盟14カ国の原油生産量を日量3250万~3300万バレルに制限することで一転、合意した。会合前には利害の対立で合意は困難とみられていたが、足元で原油価格が頭打ちとなっており、加盟国が危機感を共有した。過去2年間、シェア争いを優先して増産を続けてきたOPECが大きく方針を転換する。

OPECの臨時総会後に記者会見する議長国カタールのサダ・エネルギー相(アルジェ、28日)
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OPECの臨時総会後に記者会見する議長国カタールのサダ・エネルギー相(アルジェ、28日)

 OPEC加盟14カ国は8月時点で日量3324万バレルを生産しており、今回の合意は「減産」の意味合いがある。OPECが減産するのは、金融危機後の2008年以来、約8年ぶりとなる。11月30日にウィーンの本部で開く総会で詳細を詰め、正式に合意する方針だ。

 臨時総会後に記者会見したOPEC議長国カタールのサダ・エネルギー相は「OPECは市場を均衡させる取り組みを加速する必要がある」と述べ、政策転換の意義を強調した。当初は非公式会合にとどめ、現状を把握するのが目的だったが、加盟国が協調に前向きとみて、会合を臨時総会に格上げした。

 今回の合意では、増産余地を確保したいイランなどに対して、サウジアラビアが大きく譲歩した格好となった。1月の米欧の経済制裁の解除以降、イランは増産を続ける考えを崩していない。政情不安などで産出量を大きく落としているリビアとナイジェリアについても、「柔軟に対応する」(サダ氏)として、例外措置を認める方向だ。実際には、減産のかなりの部分をサウジが担う必要が出てくるとみられる。

 OPECは年初から、ある一時点の生産量をもとに上限を設ける「増産凍結」の可能性を探ってきた。今回の会合前にはイランとサウジの見解に隔たりがあり、両国とも合意には懐疑的な見方を示していた。ところが、結果は増産凍結にとどまらず、減産に踏み込み、土壇場で二大国が大きく歩み寄る格好となった。無策にとどまった場合の原油市場への影響に対して、加盟国が強い危機感を抱いていたようだ。

 会合に参加を予定していた非加盟国のロシアが、OPEC内部の足並みの乱れを理由に出席を見送ったことも、加盟国間の結束を強めた可能性がある。OPECは今後、ロシアなど非加盟国と協議し、原油市場の需給の安定に向け協力を求める方針だ。

 OPECは14年11月の総会で、北米のシェールオイルに対抗するため、シェア確保を優先する戦略に転換。15年12月には従来の日量3000万バレルの生産枠を棚上げし、加盟国の裁量で増産を容認してきた。こうした戦略は原油価格の急落を招き、産油国の財政を苦しめてきた。OPECは供給量の確保と原油価格押し上げというジレンマを抱えるなかで、これ以上の供給量の拡大は得策ではないと判断したようだ。

 28日の原油市場では、OPECが予想外に減産に踏み切ったことを好感し、買いが優勢となった。国際指標の北海ブレント原油先物の期近物は一時1バレル49ドル近くまで上昇し、約3週間ぶりの高値をつけた。

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