オバマケア見直し法案を撤回 トランプ政権に打撃

2017/3/25 9:37
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 【ワシントン=永沢毅】トランプ米政権は24日、同日予定していた医療保険制度改革法(オバマケア)の代替法案の下院本会議での採決を見送り、法案を撤回した。与党・共和党内に反対論が根強く、可決に必要な過半数の賛成を得るメドが立たなかった。廃止を選挙公約の柱に掲げていたトランプ政権への打撃は避けられず、求心力が低下する可能性がある。

24日、オバマケア代替法案の撤回後に記者会見するライアン米下院議長=ロイター

 トランプ大統領が採決前にポール・ライアン下院議長(共和党)と協議し、採決の見送りで合意した。その後、トランプ氏は記者団に「可決まで10票から15票ほど数が足りなかった。民主党の協力が得られなかった」と失望感を表明。「オバマケアはいずれ崩壊する」との見通しを示し「次は税制改革に取り組む」と語った。

 下院は共和党が237議席、野党の民主党が193議席を占める。法案の可決には過半数の216票が必要になる。米メディアは共和党では少なくとも26人が反対すると報じており、過半数確保は難しい情勢だった。オバマケア完全撤廃を求める共和党内の保守強硬派が強く反対したほか、見直しで無保険になりかねない有権者の懸念に配慮した穏健派からも造反の動きが出ていた。

 トランプ政権は23日に代替法案の採決を予定していたが、いったん見送った。トランプ氏は可決の見通しが立たなくても採決に踏み切るよう共和党に働きかけていた経緯がある。

 ライアン下院議長は記者会見で、当面はオバマケアが存続するとしたうえで「代替案で置き換えるのにどのくらい時間がかかるかは分からない」との見通しを示した。一方、民主党の下院トップであるナンシー・ペロシ院内総務はツイッターに「これは全ての米国人にとっての勝利だ」と投稿した。

 オバマケアは「国民皆保険」をめざし、全国民に医療保険への加入を義務付けた。代替法案はこれを見直すため、下院共和党が作った。保険加入の義務化を廃止し、低所得者向けの医療制度を縮小するのが柱だ。

 ただ、米連邦議会の中立機関である米議会予算局(CBO)によると、代替法案が施行されれば現行制度が存続する場合と比べ、2026年に無保険者の数が2400万人増えるという。

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