米セラノス、暗雲漂う 血液検査精度に疑いの声

2016/12/26 11:38
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 【シリコンバレー=藤田満美子】一時は企業としての評価額が1兆円を超えた血液検査ベンチャー、米セラノスの混迷が深まっている。提携関係にあったドラッグストア大手から契約違反で提訴されたほか、投資家からも複数訴訟を起こされている。売り物だった検査技術に精度の点などで問題が指摘され、信用が急低下。リストラも余儀なくされている。

 セラノスを訴えたのは米ドラッグストア大手のウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス。米メディアによると、ウォルグリーンズは先月、デラウェア州の裁判所に約1億4000万ドル(約160億円)の賠償を求めて訴えを起こした。

 両社提携の際、セラノスが自社の技術について虚偽の情報を提示したと主張しているという。具体的にどんな技術が問題になったかは明らかになっていない。ウォルグリーンズは2013年にセラノスと血液検査委託で提携、今年6月に提携関係を解消していた。

 ほかにもセラノスは投資を集めるために同社の技術に関して虚偽の報告をしたとして、セラノスに投資したパートナー・ファンド・マネジメント(PFM)など複数の投資家からも損害賠償を求めて提訴されている。

 同社は指先から血液を1滴採るだけで多様な検査ができる低価格の検査手法を開発したとして巨額の資金調達に成功。企業評価額は一時、90億ドルを超えた。

 だが米規制当局は7月、検査の技術的な問題があったとしてセラノスに対し実験施設の運営停止、エリザベス・ホームズ最高経営責任者(CEO)には最低2年間医療検査事業に関与しないよう命じた。

 セラノスは10月にすべての血液検査施設の閉鎖と従業員約4割の削減を発表。新たな血液検査機器開発に経営資源を集中する方針を明らかにしたが、相次ぐ訴訟で経営転換の先行きには暗雲が漂う。

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