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韓国、脱原発にカジ 新設白紙、再生エネを柱に

2017/6/19 20:53
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 【ソウル=鈴木壮太郎】韓国が「脱原子力発電」にカジを切る。文在寅(ムン・ジェイン)大統領は19日、原発への依存度を減らし、液化天然ガス(LNG)や再生可能エネルギーによる発電を柱にする方針を発表した。韓国では原発が発電量の3割を占める主力電源で、「エネルギー政策の大転換」(文氏)となる。

 文氏は釜山市郊外の古里原発1号機の運転停止の記念式典で脱原発を宣言した。具体的な時期や電源別の構成などは示さなかったが「早期に脱原発のロードマップを作成する」と語った。

 新規原発の建設計画は白紙化し、設計寿命を超えた原発の稼働延長は認めない。延長運転中の月城原発1号機(南東部慶州市)は電力需給を見ながら早期閉鎖をめざす。建設中の新古里5、6号機をどうするかについては「早期に社会的合意を得る」と語った。

 発電量の4割を占め、環境汚染の一因となっている石炭火力にも大なたを振るう。新設を全面中止し、老朽化した10基を文氏の任期内に閉鎖する。代わりに石炭より環境負荷の少ないLNG火力発電の稼働率を高める。再生エネの比率を引き上げるため、関連産業を育成する。

釜山郊外の古里原発1号機の前で、文在寅大統領が出席して行われた式典=19日、聯合・共同

釜山郊外の古里原発1号機の前で、文在寅大統領が出席して行われた式典=19日、聯合・共同

 原子力と石炭火力という2つの主力電源への依存度を下げれば、発電コストの上昇は避けられない。電力需給が逼迫する恐れもある。産業界には懸念が強いが、文氏は「産業用電力料金を見直し、産業分野の過剰消費を防ぐ。産業競争力に影響しないよう中長期的に進め、中小企業は支援する」と語った。

 韓国で廃炉になるのは古里1号機が初めてで、解体技術の獲得も課題だ。文氏は研究所を設立して廃炉を支援し、廃炉解体を事業化する考えも示した。

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