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中国、7~9月6.7%成長を維持 公共投資が下支え

2016/10/19 11:35
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 【北京=原田逸策】中国国家統計局が19日発表した2016年7~9月期の国内総生産(GDP)は、物価の変動を除く実質で前年同期比6.7%増えた。成長率は4~6月期から2期連続で横ばいで、拡大する公共投資や過熱感のある不動産が下支えした。鉄鋼や石炭の生産能力削減はこれから本格化し、失業増加などで景気を下押しする可能性がある。

 成長率は習近平指導部の16年の目標である「6.5~7%」の範囲に収まった。1~9月の成長率は6.7%で通年でも目標を達成する公算が大きくなった。日本経済新聞社と日経QUICKニュースが共同で実施した市場調査の平均(6.6%)を上回った。ただ、民間部門は力強さを欠いているほか、輸出も減少しており、政府が大型減税と公共工事で何とか支えているのが実態だ。

 7~9月期の成長率を前期比でみると1.8%となり、4~6月期(1.8%)と横ばいだった。先進国のように前期比の伸びを年率換算した成長率は7%程度になる。物価の変動を考慮しない名目成長率は前年同期比7.8%となり、4~6月期(7.3%)より伸びが拡大した。

 19日はGDPと別に他の経済統計も発表した。

 工場や建物への固定資産投資は1~9月に前年同期比8.2%増と1~6月(9.0%増)より伸びが縮小した。民間投資が振るわないためで、政府は国有企業を通じた投資を約2割増やして全体を支える。このうち不動産投資は1~9月に5.8%増と1~6月(6.1%増)より伸びが縮小した。北京や上海など大都市では不動産販売が好調だった。

 1~9月の工業生産は前年同期比6.0%増と1~6月(6.0%増)から横ばい。今年末までの小型車減税をにらんだ駆け込み需要で自動車の生産が好調だった。米アップルのスマートフォンの新製品発売もあり、9月単月でみると前年同月比6.1%増になった。

 個人消費は堅調だった。1~9月の社会消費品小売総額は前年同期比10.4%増と1~6月(10.3%増)から伸びがわずかに拡大した。自動車のほか、インターネットによる販売も好調を維持した。9月単月では前年同月比10.7%増だった。

 今後の焦点は本格化する過剰生産設備の整理・淘汰。中国国務院(政府)は2月、鉄鋼で1億~1.5億トン、石炭で5億トンの生産能力を20年までに減らす計画を公表した。中国経済のゆがみを正すには不可欠だが、削減により計180万人の失業者が出るとされ、中国政府は景気配慮と改革のはざまで難しいかじ取りを迫られる。

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