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資産縮小「年内に開始」 FRB議長が米議会証言

2017/7/12 21:30 (2017/7/13 1:27更新)
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 【ワシントン=河浪武史】米連邦準備理事会(FRB)のイエレン議長は12日、米下院金融サービス委員会で「経済が想定通りなら、比較的早く保有資産の縮小を開始する」と表明した。市場では9月の会合で資産縮小を決めるとの見方が浮かんでいる。「今後数カ月は物価動向を見極める」とも述べ、保有資産の縮小を急ぐ一方で、追加利上げは慎重に判断する考えをにじませた。

イエレンFRB議長=AP

イエレンFRB議長=AP

 FRBは2月と7月に金融政策報告書を提出して、議長が上下両院で議会証言に臨む。イエレン氏は12日には下院委、13日には上院委で証言する。12日の冒頭発言ではバランスシートの縮小について「年内に開始するだろう」と指摘。その後の質疑応答で「比較的早期に」と踏み込んだ。今月下旬に開く次回の米連邦公開市場委員会(FOMC)はイエレン議長の記者会見を予定しておらず、市場では9月中旬の会合で資産縮小を決めるとの見方が強まっている。

 FRBは08年の金融危機後の量的緩和で、米国債や住宅ローン担保証券(MBS)を大量に買い入れた。バランスシートの規模は危機前の9千億ドルから4兆5千億ドルまで拡大。緩和終了後も満期を迎えた保有債券に再投資することで資産規模を維持してきた。資産縮小に転じればFRBの政策運営は危機対応から完全に脱するが、投機マネーの巻き戻しなど市場の動揺も不安視される。

 イエレン氏は議会証言で「保有資産は段階的に減らしていく」とも表明した。6月中旬のFOMCでは、資産縮小の上限を当初は月100億ドルにとどめ、緩やかに上限額を引き上げる案を公表した。議会証言では資産縮小後のバランスシートの規模について「金融危機前よりも大きくなるだろう」と指摘し、大幅な資産圧縮には踏み込まない考えも示した。

 FRBは15年12月に9年半ぶりの利上げを決断し、今年6月までに3回の追加利上げに踏み切った。先行きの利上げペースについてイエレン氏は「今後数年にわたって緩やかに追加利上げをしていくのが適切だ」と述べた。FOMCは年内にさらに1回の追加利上げを見込み、18年、19年とも3回ずつの利上げを想定している。

 ただ、米経済は足元でインフレ率が弱含んでおり「今後数カ月の物価動向を注視する」とも指摘した。そのため市場では、FRBは9月の会合で資産縮小の開始を巡る議論を優先し、追加利上げの判断は12月以降に先延ばしするとの見方が浮かんでいる。

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