オバマ米大統領「相違を超え結束を」 最後の演説

2017/1/11 13:20
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 【ワシントン=吉野直也】オバマ米大統領は10日夜(日本時間11日午前)、地元イリノイ州シカゴで最後の演説に臨んだ。50分を超える演説で金融危機からの脱却など2期8年の任期中のレガシー(政治的な功績)を力説。分断が深まる国内状況を踏まえ、「多様性を尊重し、民主主義を機能させるべきだ」と国民に結束を訴えた。

 「お別れ演説」は歴代大統領の慣例だが、大統領の地元でするのは初めて。ミシェル夫人やバイデン副大統領夫妻も同席した。

 2008年大統領選で「チェンジ(変革)」を掲げ、黒人初の米大統領に選ばれたオバマ氏は2期8年の任期を振り返り「普通の人たちが物事に関わり、結束した時に変化は起こることを学んだ」と明言。「今もそのことを信じている。米国はよりよく、強い国になった。私をより優れた大統領にしてくれた」と述べ、国民への謝意を明らかにした。

 「今夜もっとも集中して語りたいのは民主主義の状態だ。民主主義の維持には相違を超えて結束することが重要だ」と語り、国民に協力を求めた。移民の子どもたちを大切にしなければ「われわれの子どもたちの未来も損なうことになる」と強調。「米国第一主義」を標榜し、移民への排斥主義的な主張をするトランプ次期大統領をけん制した。

 オバマ氏は米国が民主主義の理念や価値観を守る限り「国際社会でのロシアや中国の影響力は、米国に及ばない」とも指摘した。任期中に金融危機で悪化した失業率の改善や医療保険制度改革法(オバマケア)を実現したと説明。キューバとの国交回復やイラン核合意などを成果として列挙した。最後に「Yes,we can(我々はできるんだ)」という決め台詞で結んだ。

 トランプ次期政権への円滑な移行を約束する一方で「気候変動問題を否定することは、次世代への裏切りだ」と述べ、環境問題への取り組みに否定的なトランプ氏を批判した。トランプ氏はオバマケア廃止などオバマ氏のレガシーを覆す構えをみせている。

 米調査機関ギャラップの最新の世論調査によると、オバマ氏の支持率は55%で、高水準を維持している。「一つの米国」などオバマ氏の理想は道半ばに終わったが、人気はなお根強い。20日に大統領に正式に就任するトランプ氏は11日にニューヨークで大統領選勝利後初の記者会見をする。

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