米、力の外交回帰 シリア政権軍を攻撃

2017/4/8 1:18
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 【ワシントン=川合智之、カイロ=飛田雅則】トランプ米政権は6日夜(日本時間7日午前)、化学兵器の使用が疑われるシリアのアサド政権軍へ巡航ミサイルによる攻撃に踏み切り、「力の外交」を誇示した。国益の追求へ強硬策を辞さぬ戦略への回帰を鮮明にしたが、アサド政権軍の後ろ盾であるロシアは「主権国家に対する侵略」と反発。シリア情勢を巡り米ロ関係は緊迫化する恐れもある。

 2011年にシリア内戦が始まって以降、米軍のアサド政権軍への攻撃は初めて。米軍は地中海の艦船から巡航ミサイル「トマホーク」59発を発射した。標的は中部のシャイラト空軍基地で、米軍当局者によると化学兵器の使用能力弱体化に成功したという。

 米国防当局者はロイター通信に攻撃は「1回限りだ」と述べ、現時点では追加攻撃の計画がないことを明らかにした。

 トランプ米政権は当初、アサド大統領の退陣にこだわらない姿勢を示していた。だが4日にシリア北西部でアサド政権軍による化学兵器の使用が疑われる空爆があり、100人規模の死者が出たことを受けて「反アサド」の強硬策に転じた。

 トランプ氏は6日夜、中国の習近平国家主席との首脳会談のため滞在しているフロリダ州で声明を読み上げ、アサド大統領に変化を促す過去数年の試みは「深刻な失敗」に終わったと指摘。13年に化学兵器疑惑が浮上したシリアへの軍事介入を見送り、ロシアなどとの和平協議に軸足を置いていたオバマ前政権の政策の転換を示した。

 シリア軍報道官はアラビア語メディアに対し、米軍の攻撃は「シリア国民に対する戦争犯罪だ」と批判した。シリア国営テレビはアサド政権軍の兵士が少なくとも7人死亡したと報じた。アサド政権は化学兵器の使用疑惑を否定している。

 アサド政権軍の後ろ盾であるロシアも反発している。プーチン大統領は7日、「国際法に違反した主権国家への侵略だ」と非難する声明を発表した。米ロ関係にも「重大な損害を与える」と指摘した。

 国連安全保障理事会は7日午前(日本時間8日未明)、米軍のシリア攻撃を議題に緊急会合を開いた。

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