アジア > アジアニュース
アジア最新ニュースの掲載を始めました

中国、南シナ海に軍艦派遣か フィリピンが警戒

2016/9/4 18:58
共有
保存
印刷
その他

 【マニラ=佐竹実】フィリピンのロレンザーナ国防相は4日、南シナ海のスカボロー礁(中国名・黄岩島)に中国の艦船10隻が停泊していることを明らかにした。うち2隻は軍艦とみられるという。比政府は中国による新たな人工島造成を警戒している。中国の海洋進出への懸念は、ラオスで6日から開く東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議でも主要議題の一つとなる。

 ロレンザーナ国防相によると、3日に比空軍がスカボロー礁周辺を空撮して計10隻の艦船を確認した。うち4隻は中国海警局の船で、2隻は軍艦とみられるという。同礁はルソン島から約220キロと排他的経済水域(EEZ)の中にあるが、2012年から中国が実効支配している。確認された艦船の量が多いため、比外務省は中国大使に説明を求めている。

 フィリピン政府が警戒するのは、同礁の埋め立てだ。中国はすでに南沙(英語名・スプラトリー)諸島で7つの人工島を造成し、滑走路やレーダー、軍用機の格納庫などの施設を建設した。比政府内では、スカボロー礁にも人工島を造成するとの懸念が強まっている。

 ロレンザーナ国防相によると、3日の空撮では埋め立てのためのしゅんせつ船が活動しているかどうかは確認できなかった。だが同氏は、「今年前半に中国はしゅんせつ船を派遣しようとしたが、米国に阻止された」ことを明らかにした。

 国連海洋法条約に基づく仲裁裁判所(オランダ・ハーグ)は7月の判決で、中国による人工島造成やスカボロー礁でのフィリピン漁民の妨害が違法だと認定した。だが中国は判決に従わない考えを示している。中国が新たな人工島を造成すれば国際社会の批判がさらに高まることは確実だ。

 フィリピンのドゥテルテ大統領は6日にオバマ米大統領と会談して仲裁裁判の判決の重要性を確認する方針だ。米国との同盟関係を維持する一方、中国との2国間協議で中国側の譲歩を引き出し、漁民の妨害などをやめさせたい考えだ。すでに中国とパイプのあるラモス元大統領などを通じて調整している。ラオスでドゥテルテ氏が中国側と接触する可能性もある。

共有
保存
印刷
その他

電子版トップアジアトップ

NIKKEI ASIAN REVIEW

COMPANIES TO WATCH

[PR]