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[FT]テンセント、中国の電子決済でアリババ猛追

2017/5/2 17:21
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 中国のモバイル電子決済サービス市場で、インターネットサービス大手の騰訊控股(テンセント)が旋風を巻き起こしている。かつては勝ち目がないと見られたライバル社のアリババ集団のシェアを奪う勢いだ。中国のモバイル電子決済市場は5.5兆ドル(約610兆円)に及び、米国の50倍以上の規模になっている。

 アリババは2004年、自社のネットショッピングモール「淘宝網(タオバオ)」での決済簡便化のため、ペイパル型電子決済サービス「支付宝(アリペイ)」を立ち上げた。以来、アリペイが中国のモバイル決済市場を支配してきた。しかし、同サービスのシェアが昨年末までにほぼ半分に低下した一方、テンセントのシェアは全体の三分の一以上に上昇した。

■シェアは37%へ上昇

4月28日、北京で開かれたモバイル業界のイベント会場に設置したテンセントのブース=ロイター

4月28日、北京で開かれたモバイル業界のイベント会場に設置したテンセントのブース=ロイター

 調査会社アナリシスの最新データによると、2015年第3四半期に71%だったアリババのシェアは、16年第4四半期には54%に低下。同じ期間中にテンセントのシェアは16%から37%に増加した。

 米アップルが昨年2月に中国で開始した決済サービス「アップルペイ」は、中国の電子決済ランキングの上位10位には入らなかった。

 中国はモバイル決済で世界一となった。背景にあるのはオンラインショッピングの爆発的拡大や、クレジットカードなどの決済手段の普及が比較的遅れていることだ。調査会社アイリサーチによると、昨年のモバイル決済の取引総額は5.5兆ドルに達し、米国の取引額1,120億ドル(米調査会社フォレスターリサーチのデータによる)の50倍の規模に当たる。

 ユーザー数8億9000万人のチャットアプリ「微信(ウィーチャット)」を手がける企業として知られるテンセントは、アリババに十年ほど遅れて決済サービスに参入。両社は顧客獲得に向け大金を投じた激しい戦いを繰り広げている。

 業界専門家は、テンセントが飛躍的に成長した原因として、ウィーチャットのユーザーが広範に広がったことや、決済サービスを一社に絞りたくない店側の要望を挙げている。

 「アリババは当初、タオバオや通販サイト『天猫(Tモール)』の市場優位性のおかげで、アリペイを中国の既定のデジタル財布に仕立てることができた」とマッキンゼー香港支社のパートナー、ジェフ・ガルビン氏は話す。

 「しかし今では、中国のネットユーザーがますます長時間ウィーチャットというエコシステムにとどまり、ピア・ツー・ピア(P2P)での支払いやアプリ内の購入などの決済目的のための資金を財布に蓄えるようになったため、(テンセントのサービスが)アリペイの競合サービスとして頭角を現した」と同氏は続ける。

 テンセントは今年、スターバックスなどの実店舗とも加盟店契約を結んだ。米スターバックス・グループが中国に展開する2,600店のほとんどすべてのコーヒーショップでウィーチャットを通じた支払いが可能になる。ただし、浙江省杭州市のアリババの本社内にあるスターバックスは顕著な例外だ。

 アリババは反撃に出て、アリペイを採用した11万の海外加盟店を含む実店舗ネットワークを構築した。

 同社によると、アリペイを利用する1,000万のタオバオの仮想店舗に加えて、国内で実店舗200万店と加盟店契約を交わしたという。

By Louise Lucas

(2017年5月2日付 英フィナンシャル・タイムズ紙 https://www.ft.com/)

(c) The Financial Times Limited 2017. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation.

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