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トランプ氏、「インフラ投資1兆ドル」 議会演説
「経済を再起動」

2017/3/1 12:34
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 【ワシントン=平野麻理子】トランプ米大統領は28日夜(日本時間3月1日午前)、米議会上下両院合同本会議で初めての施政方針演説に臨んだ。トランプ氏は「法人税率を下げる歴史的な税制改革を進めている」と表明。1兆ドル(約113兆円)規模のインフラ投資法案への協力を議会にあおぎ「米経済のエンジンを再起動する」と強調した。医療保険制度や移民制度改革にも取り組む方針を示した。

 トランプ政権は約30年ぶりとなる大規模な税制改革に乗り出す。「親ビジネス」の減税で、米企業の国外流出を防ぎ、米国民の雇用を創出するねらいがある。演説では「米企業は現在、世界中のどこよりも高い税をかけられている」と述べ、企業減税の必要性をアピールした。「中間層への巨額減税を提供する」と一般市民向けの減税にも取り組む考えを示した。

 トランプ氏は「国家を再建設する時が来た」と述べ、道路や橋、トンネル、空港や鉄道など総額1兆ドル規模のインフラ投資に取り組む姿勢をアピールした。新たなインフラ投資は「数百万の雇用を生み出す」とし、関連法案の成立への協力を議会に呼びかけた。

 通商分野では「北米自由貿易協定(NAFTA)の締結以来、製造業の雇用の4分の1以上が失われた」などと語り、「公平な貿易が求められている」と主張した。

 「米軍の再建」のために、国防費を増額する方針も表明した。トランプ氏はすでに国防費を540億ドル増額する一方、非国防費を同じだけ削減する方針を表明している。オバマ前政権は国防予算を縮小してきたが、トランプ氏は軍事面で台頭する中国やロシア、中東諸国に国防費の積み増しで対抗する。

 トランプ氏は選挙戦中からの看板政策であるメキシコ国境での壁建設についても言及。「南端の国境に沿った壁の建設を近く始める」と表明した。国防費を捻出するため、国務省や米環境保護局(EPA)の予算は削減される見通しだ。

 テロとの戦いでは、「米国内にテロリズムの足場を築かせるわけにはいかない」と語った。国防総省に過激派組織「イスラム国」(IS)撲滅に向けた計画策定を命じるとともに、入国審査の厳格化を進めるとした。

 社会保障制度では、オバマケア(医療保険制度改革)を「崩壊している」と指摘し、撤廃方針を改めて打ち出した。新制度では「(保険の)選択肢を増やして価格を下げると同時に、良質なヘルスケアを提供する」と説明した。そのために州の境を越えて保険を購入できるように規制を見直し、「真の競争力のある全米規模の市場を作り出す」考えを示した。

 安全保障では、「私は北大西洋条約機構(NATO)を強く支持している」と語る一方、「我々のパートナーも財政的負担を負う必要がある」との従来の主張を繰り返した。日本には直接言及しなかったものの、「NATOでも、中東でも、太平洋地域でも、パートナーたちには適切な費用負担を求める」と述べた。

 昨年11月の大統領選で勝利して以降、トランプ氏が打ち出す減税や規制緩和などの経済政策への期待感から、米では株高や通貨高が進行してきた。ダウ工業株30種平均は27日まで12営業日連続で過去最高値を更新した。演説の内容を受けて「トランプ相場」が今後続くか注目される。

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