COP21、パリ協定採択 196カ国・地域が参加
18年ぶり 温暖化1.5度以内へ努力

2015/12/13 4:03
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 【パリ=浅沼直樹】第21回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP21)は12日午後7時26分(日本時間13日午前3時26分)、途上国を含むすべての国が参加する2020年以降の新たな温暖化対策「パリ協定」を採択した。産業革命後の気温上昇を抑える目標を掲げたうえ、できるだけ早期に温暖化ガス排出を減少に転じると明記した。

 各国の自主性に委ねられる面は大きいが、196カ国・地域が史上初めて温暖化防止にともに努めると約束した。地球温暖化の阻止へ歴史的な一歩を踏み出した。

 12日夜、パリ郊外に設置された特設会場に設けられた大会議場にケリー米国務長官や中国の解振華・国家発展改革委員会特別代表、丸川珠代環境相など各国の閣僚が集まった。

 議長を務めるファビウス仏外相が「パリ協定を採択した」と述べ、木づちを振り下ろすと会場は長い間、拍手や歓声で包まれた。世界の温暖化対策がまとまるのは、1997年採択の京都議定書以来、18年ぶり。

 パリ協定は産業革命前からの気温上昇を2度より十分に低く抑える目標を掲げたうえ、さらに1.5度以内とより厳しい水準へ努力するとした。2度を超えると、異常気象といった様々な影響が現れると指摘されている。

 すでに地球の気温は1度程度上昇している。このため、温暖化ガスの排出量を早期に頭打ちにし、今世紀後半には人為的な排出量を森林などによる吸収量と均衡する状態まで減らす。

 米国や、中国などの途上国を含むすべての国が温暖化ガス削減の自主目標を作成し、国連に提出し、国内対策を実施する義務を負う。各国の削減目標を引き上げるため、2023年から5年ごとに目標を見直し、世界全体で進捗を検証する仕組みも導入する。温暖化に伴う被害を軽減する世界全体の目標を定めることも決めた。

 パリ協定の採択に向けて最大の焦点となった途上国の資金支援を巡っては、「温暖化は先進国の責任」とする途上国と、将来の支援額を明示できないうえ新興国にも拠出側に回ることを望む先進国で意見が激しく対立。途上国への資金支援は義務づける一方、具体的な拠出額は協定とは切り離す形とし、25年までに、最低でも年間1000億ドルとする新たな拠出額の目標を決めることで決着した。

 地球温暖化を巡っては、国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が14年に第5次評価報告書を公表し、「人間活動が20世紀半ば以降に観測された温暖化の支配的な要因であった可能性が極めて高い」と結論づけた。世界各地で温暖化の影響とみられる豪雨や洪水、干ばつなどの被害の報告も相次いでいる。

 国際社会が地球環境問題に危機感を感じ、1992年には気候変動枠組み条約が採択された。97年の同条約第3回締約国会議(COP3)で京都議定書がまとまった。

 だが京都議定書の採択後、中国やインドなど経済成長を遂げた途上国を中心に温暖化ガスの排出量が急増。さらに米国が2001年に離脱し、日本などが参加を見送るなど、参加国が大幅に縮小し、13~20年に削減義務を課された国々の排出量は世界全体の1割強にとどまっている。

 こうした状況を打開すべく、09年のデンマークでのCOP15で新たな枠組みの合意を目指し、首脳級による交渉が行われたが先進国と途上国の意見の隔たりが大きく失敗。その後6年間かけて各国の温暖化対策の機運を徐々に高めていき、ようやくパリ協定の採択に至った。

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