日銀、物価2%目標達成「18年度ごろ」に先送り
総裁任期中は事実上断念

2016/11/1 12:53 (2016/11/1 13:10更新)
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 日銀は1日開いた金融政策決定会合で、物価2%目標の達成時期を「2017年度中」から「18年度ごろ」に先送りした。黒田東彦総裁の任期中の目標実現は難しくなった。17年度の物価上昇率見通しは従来の1.7%から1.5%に引き下げた。物価は下振れているが、9月末に政策の誘導目標をお金の量から金利に変えた効果を見極めるため追加緩和は見送った。

 黒田総裁は1日午後に記者会見し、決定の理由を説明する。金融政策の現状維持は9人の政策委員による賛成多数で決めた。短期金利をマイナス0.1%、長期金利をゼロ%程度にする長短金利の調節方針には、佐藤健裕委員と木内登英委員の2人が反対した。

 日銀は会合で「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」を更新した。16年度の消費者物価指数(生鮮食品除く)の伸び率は前回7月の0.1%からマイナス0.1%に引き下げた。直近9月の消費者物価は消費不振や企業が値上げをためらっていることを背景に7カ月連続で下落している。年度ベースでは4年ぶりのマイナスを見込む。

 18年度も1.9%から1.7%に下方修正した。黒田総裁は18年4月に任期を満了するため、在任中の物価2%達成を事実上断念することになる。2%目標の先送りは昨春以降で5度目。日銀は「2%目標に向けたモメンタム(勢い)は前回見通しに比べると幾分弱まり、注意深く点検する必要がある」と指摘した。

 実質国内総生産(GDP)は、16年度が1.0%、17年度が1.3%、18年度が0.9%。前回の見通しを据え置いた。海外経済が回復し、政府の経済対策が国内経済を下支えするという。物価が見通し期間の後半に高まることに加え、景気も底堅く推移する見通しから、今回は追加緩和が必要ないと判断したもようだ。今後は「経済・物価・金融情勢を踏まえ、必要な政策の調整を行う」としている。

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