国民年金納付率63%に改善 14年度、実質は40%で横ばい

2015/6/26付
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 厚生労働省は26日、自営業者らが入る国民年金について、被保険者が納めるべき保険料のうち実際に払われた割合を示す納付率が2014年度に63.1%となり、前年度から2.2ポイント上昇したと発表した。改善は3年連続。ただ低所得などで保険料を免除・猶予されている人は納付率の計算から除外されている。これらを含め、被保険者全体で実際に納付された割合は40.6%と前年度からほぼ横ばいだった。

 国民年金は自営業者や非正規労働者らが加入する。会社員の厚生年金が給与天引きで保険料を納めるのに対し、加入者が日本年金機構に払い込む仕組み。14年度末時点の対象者(第1号被保険者)は1742万人。

 納付率は対象者全体について、保険料を納めた月数を納付すべき月数で割って算出する。雇用の改善で所得が持ち直したことや、未納者への特別催告状を前年度比74%増の989万件送るなど督促を強化したことが改善に寄与した。

 都道府県で納付率が最も高かったのは島根で76.7%。最も低かったのは沖縄で45.2%で、大阪(54.0%)と東京(58.8%)が続いた。

 納付率は1996年度まで80%を超えていた。2011年度の58.6%を底に改善しているものの、依然として低水準であるのに変わりはない。

 厚労省が発表する納付率は、低所得者や学生ら保険料を免除・猶予されている人を対象者から除いて算出するため、加入者全体の納付状況を示しているわけではない。

 免除・猶予になっている602万人を対象に含めた実質的な納付率は40.6%となり、前年度から0.4ポイントの小幅改善にとどまっている。特に若年層の納付が少なく、25~29歳は32.1%と約3割にとどまった。

 免除や猶予を受けるには被保険者本人が日本年金機構に申請手続きする必要があり、機構は資格があるのに申請していない人への働きかけに力を入れている。

 未納分は将来の年金がそのまま減額されるが、手続きをして免除になれば保険料納付期間に算入されるからだ。ただ免除・猶予者を増やせば見かけ上の納付率は改善するため、機構に対して「実質的な納付を増やす対策に力を入れるべき」との批判も根強い。

 年金機構は個人情報の大量流出を発表してから、未納者への催促状の送付や強制徴収などを自粛している。11年の調査では納付しない理由の3.2%が「厚労省・年金機構が信用できない」だった。流出問題で不信感を抱く人が増えれば納付率が下がる可能性もある。

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