速報 > 経済 > 記事

貿易黒字 6年ぶり 16年度4兆円、震災後で初

2017/4/20 10:43
共有
保存
印刷
その他

 財務省が20日発表した貿易統計速報(通関ベース)によると、2016年度の貿易収支は4兆69億円の黒字となり、年度末に東日本大震災があった10年度以来、6年ぶりに黒字となった。3月の輸出は前年同月比12.0%増の7兆2291億円で、リーマン・ショックのあった08年9月以来の水準だった。中国向けの液晶デバイスなどがけん引し、アジア向けの輸出額が過去最高を記録した。

画像の拡大

 年度ベースの貿易収支は11年度から赤字が続いていた。東日本大震災で原子力発電所が停止し、火力発電所向けの燃料輸入が増えたためだ。16年度は原油相場の低迷と、対ドルで前年度比10%の円高になった影響で輸入額が減り、貿易黒字を回復した。

 16年度の輸出は前年度比3.5%減の71兆5247億円。米国やサウジアラビア向けの自動車、欧州向けの鉄鋼が減少した。輸入は10.2%減の67兆5179億円だった。マレーシアやカタールからの液化天然ガス(LNG)輸入額が減ったほか、サウジアラビアやアラブ首長国連邦(UAE)からの原油輸入が減った。

 足元の3月は輸出が好調だ。中国向けは前年同月比16.4%増の1兆2995億円で、5カ月連続の増加。2月に春節(旧正月)休暇後の反動増があった分、減るだろうとの事前予想を覆し、過去2番目の水準になった。自動車部品や電気回路の機器などは4割増えた。中国向けに加えて、タイ向けの鉄鋼なども好調で、アジア全体では日本からの輸出額が過去最大となった。

 輸出は米国・欧州連合(EU)向けでも好調が続く。米国向けの輸出額は1兆3531億円と3.5%伸び、2カ月連続で増加した。日系企業の現地生産向け自動車部品や、原動機で2桁伸びた。EU向けはイタリアへの自動車輸出の伸びが寄与した。世界経済の追い風を受けて輸出に勢いがある。

 一方、3月の輸入額は前年同月比15.8%増の6兆6144億円だった。原油市況が底入れし、サウジアラビアからの原油輸入額が増えた。オーストラリアからの石炭の輸入額が増えたことも影響した。輸出額から輸入額を引いた貿易収支の黒字は17.5%減の6147億円だった。2カ月連続の貿易黒字だが、好調な輸出を上回る輸入の伸びで、黒字額は縮小した。

 16年度の対米の貿易黒字は6兆6294億円で、5年ぶりに減少した。大型車や鉄鋼などの輸出が減少した。トランプ政権は日本を多額の貿易赤字相手国の一つとみなす。日本から米国向けは、16年度通期で見ると自動車輸出が減り、足元ではトランプ大統領の意に沿う形で、現地生産向けの部品が伸びる構図だ。

過去の統計データがご覧いただけます。

共有
保存
印刷
その他

電子版トップ速報トップ

企業・業界をもっと詳しく

企業がわかる。業界がみえる。ニュースとデータをまとめてチェック!

【PR】

【PR】

主要ジャンル速報

北海道 7:01
7:00
東北 7:00
7:00
関東 7:01
7:00
東京 7:01
7:00
信越 7:00
7:00
東海 18:25
7:05
北陸 18:42
7:01
関西 7:01
6:00
中国 6:02
6:00
四国 6:02
6:00
九州
沖縄
14:47
2:03

【PR】



日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報