15年度予算案を閣議決定 一般会計最大の96兆3420億円

2015/1/14付
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 政府は14日の閣議で2015年度予算案を決めた。国の予算の基本的な規模を示す一般会計の総額は過去最大の96兆3420億円。社会保障費の増大で14年度当初予算を4596億円(0.5%)上回った。消費再増税は延期するものの、企業収益の改善などで税収は24年ぶりの高水準になる見込みだ。当初予算では6年ぶりに新たな国債発行額が40兆円を下回るが、歳出の抑制には課題を残した。

 安倍晋三首相は14日午前、首相官邸で記者団の質問に答え、「経済再生、財政健全化を同時に達成するのに資する予算になった」と述べた。

 この日の閣議では、10月に予定していた10%への消費税率引き上げを先送りする15年度税制改正大綱も決定した。企業収益の改善や賃上げを受け、15年度の税収は54兆5250億円とした。14年度当初を4.5兆円(9%)上回り、過去の実績に比べて24年ぶりの高水準だ。8%への消費増税も税収を押し上げる。

 税収以外の副収入は4兆9540億円で、14年度当初より0.3兆円(7%)増える。円安を背景とした外国為替資金特別会計剰余金や日銀の納付金などが積み上がる。新規の国債発行は36兆8630億円と同4.4兆円(11%)減り、歳出入の総額に占める割合を示す国債依存度は同4.7ポイント低い38.3%に下がる。当初予算では6年ぶりに40%を下回るが、他の先進国に比べるとなお高い水準だ。

 社会保障や公共事業などにあてる政策経費は最大の72兆8912億円。14年度当初からの伸びは0.3兆円で、13年度からの増加幅の10分の1ほどにとどめた。国債の利払いと償還にあてる国債費は14年度当初より0.2兆円多い23兆4507億円。低金利にもかかわらず、長期金利の想定は1.8%で据え置いた。

 税収と副収入で政策経費をまかなえるかを示す基礎的財政収支の赤字は13兆4123億円となり、14年度当初を4.6兆円下回る。地方分を含む赤字の国内総生産(GDP)比は3.3%。政府は10年度実績の6.6%から15年度に半減させる財政健全化の中間目標達成にメドをつけたと説明するが、今回の予算案でも歳出抑制は道半ばだ。

 最も大きな伸びを示したのは医療や介護などの社会保障費で、31兆5297億円と14年度当初から3.3%増えた。高齢化の影響は大きく、社会保障費が他の予算を圧迫する構図は変わらない。

 中国の海洋進出などをふまえ、「安倍カラー」ともいわれる防衛費は4兆9801億円と3年連続で増やした。ただ、周辺諸国との関係改善の兆しもあるため、伸び率は2%と14年度当初での2.8%よりも抑えた。

 歳出増の圧力が強い一方で、増額に批判的な見方が多い公共事業費は14年度当初からの伸びを0.04%とした。「増やすこともできないが、減らすこともできない」(政府関係者)ギリギリの線を示した。

 15年度予算案は26日召集の通常国会に提出する。緊急経済対策を裏づける14年度補正予算案の成立を優先し、15年度予算案は2月中旬に審議入りする見通し。統一地方選を4月に控え、3月末までの成立をめざすが、年度を越えれば、4月以降の最低限の支出を計上する暫定予算の編成を迫られる可能性も出てくる。

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