日本経済、成長加速の見方も GDP上方修正
4~6月改定値

2016/9/8 13:00
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 足踏み状態が続く日本経済が成長軌道に向けて動き始めたという見方が市場関係者の間で出ている。内閣府が8日発表した4~6月期の国内総生産(GDP)改定値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比0.2%増、年率換算で0.7%増となり、速報値(年率0.2%増)から上方修正された。年初から円高・株安の逆風が吹くなかで、GDPの推移でみれば日本経済は意外と持ちこたえてきた格好だ。本格的な成長軌道に入れるかは、年後半の動きにかかっている。

 民間のエコノミストはうるう年要因に着目している。今年の2月は昨年より1日多かったが、内閣府はGDP統計を統計的に検証したうえで季節調整する際、うるう年を考慮していない。1~3月期は個人消費などが1日分多いため成長率が上振れしやすい一方、4~6月期はその反動で成長率が下振れしやすい。民間機関の間では、それぞれの四半期で成長率が年率で1%分程度増減する影響があるという見方が大半だ。

 内閣府の発表では1~3月期が年率で2.1%、4~6月期が0.7%成長だったが、SMBC日興証券の丸山義正チーフマーケットエコノミストは「うるう年分を考慮すると1~3月期が1.1%、4~6月期が1.7%成長になる」と推計。内閣府の公表値では日本経済の4~6月期に成長率が鈍化している姿となっているが、うるう年要因を考慮すると成長ペースは加速している可能性が高い。丸山氏は「足元では停滞からの底離れの兆しが見える」と分析する。

 もっとも中身を見てみれば、4~6月期のけん引役は住宅投資(前期比5.0%増)や公共投資(2.6%増)で、速報時点と構図は変わらない。設備投資は法人企業統計の結果を踏まえ速報値より上振れはしたものの0.1%のマイナス。最大の構成要素である個人消費は0.2%増と低い伸び率のままだった。

 第一生命経済研究所の新家義貴主席エコノミストは「公共投資の増加など政策効果が大きく、消費を取り巻く環境が変わったわけではない」と指摘する。「持続性については疑問で、景気が上向くとまでは言えない」と慎重姿勢を崩さない。輸出や設備投資など企業の動向との関連が深い数字がマイナスであることを懸念する。

 政府は2016年度の成長率見通しを0.9%としている。内閣府の試算によると、達成するには7~9月期以降の成長率で年率1.1%程度を維持する必要がある。個人消費や設備投資で安定的にプラスを保てるかが焦点だ。(大島有美子)

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