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トヨタ株主総会ルポ 成長戦略に質問集中もにじむ「トヨタ愛」

2017/6/14 21:21
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 トヨタ自動車は14日、第113回定時株主総会を開催した。事業環境に逆風が吹くなか、8月に設立80周年を迎える節目の年でもあり、過去最多となる5227人の株主が愛知県豊田市の本社に足を運んだ。株主の質問は今後の成長戦略に集中したが、批判でなくエールを送る声がほとんど。株主の多くはトヨタの復活を強く信じていることがうかがえた。

 トヨタは今期(2018年3月期)、世界的な競争激化などを背景に2期連続の営業減益を見込む。北米市場の先行きは不透明とあって、新興国の販売拡大は急務だ。プラグインハイブリッド車(PHV)を次世代車の本命と位置づけるが、電気自動車(EV)メーカーの米テスラ・モーターズ、さらにIT大手の米グーグルなど異業種も有力なライバルとなりつつある。豊田章男社長は「競争のルールが変わりつつある」と危機感をあらわにした。

 株主からは今後の打開策を問う声が相次いだ。永田理副社長は「競争が激しい北米で増加している販売奨励金(インセンティブ)にメスを入れるなど、収益体質を改善する」と説明。ある株主は巨額の手元資金の活用法を尋ね、豊田社長から「M&A(合併・買収)を含めてあらゆる選択肢を検討しないといけない」との回答を引き出した。

 将来を見据え、1兆円規模の研究開発投資は続ける。自動運転技術やコネクテッド・カーによるビッグデータの活用、環境技術などを念頭に、永田副社長は「未来への投資、挑戦のアクセルは緩めない」と語った。

 ただ、質疑応答は経営陣の決意をただしつつ、トヨタのファンと前置きする株主が多かった。「社長が大好き。100歳まで現役で頑張ってほしい」と5分ほどエールを送った株主には、議長の豊田社長が「ありがたい限り」「貴重なご意見」と苦笑しながら「大演説」を制止する場面もあった。

 経営陣の丁寧な説明と温かい雰囲気に、株主の満足度は総じて高かったようだ。愛知県岡崎市から来た住田芳久さん(69)は「抱いていた将来への懸念は(経営陣の説明で)払拭された。社長もおごらず謙虚な姿勢だった」と振り返る。OBの70代男性は「社長が将来を見据えて考えていることがよく分かった」と話した。

 「私は株主総会の日を1年で最もすばらしい日にしたいと思ってきた。持続的成長に向けて、ともに株主も歩んでほしい」。豊田章男社長は1時間53分にわたる総会の終盤、涙ぐみながらあいさつした。質疑応答の時間に相次いで寄せられたメッセージにこみ上げるものがあったようだ。

 総会の終盤、豊田社長は語った。「チャレンジは始まったばかり。失敗から何かを学び一歩前へ進む。スマートではないが、これがトヨタらしいやり方だ」。もっとも株主の「トヨタ愛」に甘えてばかりもいられない。市場の信頼を取り戻すには、できるだけ早く収益改善や成長の道筋を示していく必要もありそうだ。

〔日経QUICKニュース(NQN) 福島悠太〕

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