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外食「模倣文化」に警鐘 コメダ類似店は営業停止

2016/12/28 9:08
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 「珈琲所コメダ珈琲店」に外観などが似ているとして、和歌山市の喫茶店に対し、店舗外観などの使用差し止めを求めた仮処分について、コメダホールディングスは27日、コメダ側の申し立てを認める決定を受けたと正式に発表した。東京地裁(嶋末和秀裁判長)の仮処分決定は、直ちに効力が生じるため、和歌山市の喫茶店側は店舗の営業を停止した。今回の決定は、外食業界の「模倣文化」に一石を投じそうだ。

 和歌山市の「マサキ珈琲中島本店」(上)と和歌山県岩出市の「コメダ珈琲店」(コメダホールディングス提供)
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 和歌山市の「マサキ珈琲中島本店」(上)と和歌山県岩出市の「コメダ珈琲店」(コメダホールディングス提供)

 コメダ側によると、差し止めを命じられたのは、和歌山市の喫茶店運営会社。22日現在、市内の2店舗のうち、仮処分対象となった第1号店の営業を停止している。判決が確定するまで効力が発生しない訴訟とは異なり、仮処分は決定が出た段階で効力が生じるためだ。

 コメダは、れんが造りの外観やソファのゆったりした席などが売りで、現在、全国で約740店を展開している。仮処分の争点は(1)コメダの店舗の外観が需要者の間で広く認識されているという「周知性」(2)コメダと和歌山の喫茶店の「類似性」(3)客などの「混同の恐れの有無」――などだった。

 今回の決定の決め手は、コメダの外観が他の同種店舗とは異なる顕著な特徴を持ち、消費者にもコメダの特徴が広く認識されているという点が認められたことが大きい。その上で、出窓レンガ壁部の装飾や店内のボックス席の配置など多くの点で「類似性」を認めており、コメダ側の3要件の主張をほぼ受け入れた司法判断となった。

 今後、和歌山市の喫茶店側は決定に不服がある場合、同じ東京地裁に異議申し立てができる。さらに、不服の場合は、高裁や最高裁に手続きを取り、最高裁で判断が覆らなければ、改装か営業停止を迫られる。

 コメダ側は仮処分と同時に、東京地裁に店舗などの差し止めと約2000万円の損害賠償を求める訴訟を起こしている。コメダホールディングスは27日、2017年2月期の連結業績への影響はなく、「コメダ各店のオーナーの利益やブランドを守るため、引き続きコメダの主張が認められるよう注力します」とコメントした。

 和歌山市の喫茶店側は26日までの日本経済新聞の取材に対し、回答はなかった。

 競争の激しい外食業界では、これまでも模倣を巡るトラブルが後を絶たず、訴訟に発展するケースもある。大手居酒屋チェーンの鳥貴族が、同じビルで営業する店舗「鳥二郎」側に損害賠償を求めた訴訟などのように、模倣か否かの司法判断を待たず、和解で解決するケースは少なくなかった。

 飲食店の模倣を巡っては、繁盛店のアイデアが業界全体の活性化につながる一方で、企業のブランドイメージの低下による不利益を被るとの声もある。今回の決定は行き過ぎた模倣に警鐘を鳴らし、飲食業界に健全な競争を求めたといえそうだ。

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