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豊洲移転「混迷の責任は小池知事に」 石原氏会見

2017/3/3 18:47
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 東京都の築地市場(中央区)の豊洲市場(江東区)への移転決定時の知事だった石原慎太郎氏が3日、都内の日本記者クラブで記者会見した。用地取得など一連の問題について「裁可した責任はある」と認めたが、詳細は「報告を受けていない」などと繰り返した。豊洲市場に関しては「完全に安全」と、「速やかに移転すべきだ。しないなら不作為の責任がある」と訴えた。

 石原氏の主な発言とやり取りは以下の通り。

 「座して死を待つつもりはない。白黒はっきりさせるために、こういう機会を設けさせていただいた。行政の責任は2つの種類がある。1つは作為。もう1つは不作為。すべきことをしなかったことだ。このことを小池百合子知事に問いたい」

 「行政の責任は裁可した最高責任者にある。やるべきことをやらず、築地市場で働いている人を生殺しで放ったらかしにし、補償もべらぼうなお金で混迷している。その責任は小池氏にある」

 「この問題について権威のある専門家の意見を聞いた。豊洲市場の現況は全く問題ないとのことだった。何で豊洲に早く移さないのか。結局、科学が風評に負けたことになる。小池氏は今、権限を持って豊洲に移転すべきだと思う。しないなら告発すべきだ。不作為の責任だと思う」

 「初めから移転ありきで話が進められたものではない。築地市場の現在地再整備が暗礁に乗り上げたために、移転やむなしとなった。1999年4月に知事に就任し、豊洲という土地への移転は既定の路線であるかのように担当の福永正通副知事(当時)から聞いた」

 「土地売買の経緯について、東京ガスとの用地取得交渉は2000年10月以降は浜渦武生副知事(当時)に担当してもらった。細かな経緯について逐一報告は受けていなかった。譲渡価格は外部専門家が委員となっている審議会の意見も得ていたということだから妥当だったと思う」

 「売買契約の際の土壌汚染対策費用の扱いについて問題提起されているが、私は法律的判断をする知見はないし、具体的な記憶はない。ただ、東ガスが当時の法令に従って必要な対策を実施済みであり、都も確認した。その範囲を超える対策については都が相当程度の費用を負担することは十分にあり得る。現に都議会にも予算を認めていただいた」

 「土壌汚染対策は専門的、技術的事柄だから、知見を有する都の関係部局が検討しており、私が具体的に判断した記憶はない。私自身に技術的知見はないが、専門家会議などの判断を踏まえ、政治家として豊洲市場への移転を政治判断した」

 ――判断を下に任せていたのか。

 「大事な政治案件だから、各部局があり、専門家を含めて論議して決めたこと。それに任せざるを得ない、私は専門性はない。こういう問題は、つかさつかさで皆が力を合わせること。その総意で上がってきたものを私は認可した」

 ――自身は前向きでなかったが、今は移転した方がいいと。判断が変わった理由は。

 「判断は変わっていない。(地下)水は市場で使うわけではない。ものを洗うわけではない。今の形であそこにどんな地下水があろうと、操業することに危険はないと専門家が保証している。膨大なお金が税金から支出されている。小池氏は自分の責任で判断して築地の操業をあそこ(豊洲)で行うべきだ」

 ――作為の責任は認めた。最大の責任は何だったのか。

 「都庁の中の世論をまとめて上がってきたものを承諾して裁可したこと。これは私の個人の意向でもないし、行政の結論として議会も含めて是としたわけだから、認可せざるを得なかったと思う」

 ――小池氏に一言。

 「安全と安心を混同している。専門家が豊洲は安全と言っているのに信用せずに無為無策で放置して余計なお金を使う。理解できない。その責任は彼女にある」

 ――土壌汚染対策で多額のお金がかかると分かっていながら豊洲を選んだ理由を。無駄遣いと感じなかったのか。

 「専門家がそのコストでもなお都が購入して市場を移す必要があると総合的に判断した、私は口を挟む余地はない、専門性もない。部下を信用せざるを得ない。価格についても審議会をちゃんとやっている。答申は出ている」

 ――豊洲移転はどれほど重要だったのか、優先順位はどれほど高かったのか。

 「優先順位を何をもって決めるか難しい。私にとって都庁の問題は財政を再建すること。大気汚染の問題もあった、何をもって行政の案件としてプライオリティー(優先順位)をつけるかということは、ものが多すぎて言えることではない」

 ――専門的な知見がないから(専門家に)従うしかないと。何のために知事がいるのか。

 「色々な分野の色々な仕事がある。そのために各局があり、各部がある。議会にも専門委員会があり、つかさつかさの人たちが職務の専門性を踏まえて判断して束ねて上申してくる。それを踏まえて判断することが私の責任。私は専門家ではないから、知らないものは知らない。部下に任せるしかない。逃げるわけではない」

 ――東ガスの瑕疵(かし)担保責任の放棄の協定書に石原氏の判が押してある。誰かが使ったのか。

 「瑕疵担保の問題は専門的すぎて交渉の当事者に委ねる以外ない。私が東ガスの担当者と交渉したわけではない。今になって思うと、とても大事な問題だ」

 ――瑕疵担保責任の免除を誰がどう決めたかを浜渦氏に聞いていないのか。

 「聞いていない。どういう判断で瑕疵担保責任の留保を認めたか、私は分からない。報告を受けていない」

 ――元知事の責任として、一緒に仕事した方に質問して報告する義務があるのでは。

 「努力する。しかし、もっと大事なことは中ぶらりんの豊洲市場を早く稼働させることだ」

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