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沢井製薬社長「米で基盤構築課題」 後発薬会社買収

2017/4/20 20:07
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 後発薬大手の沢井製薬は20日、米国の後発薬会社のアップシャー・スミス・ラボラトリーズ(ミネソタ州)を約1155億円で買収すると発表した。6月末までに同社の全株式を取得し完全子会社化する。沢井製薬は2017年中に米国で同社初の後発薬を発売予定だったが、特許訴訟に事実上敗訴して計画が頓挫。買収で米国進出計画の遅れを取り戻す考えだ。

 同日夕、大阪市内の本社で記者会見した沢井製薬の沢井光郎社長は「当局への対応力や生産販売で米国での基盤構築が課題だった」と買収の背景を説明。その上で「100年近い歴史があり、米国での認知度も高く営業力もある」とアップシャーを買収した理由を話した。

 後発薬大手の米国進出では、国内最大手の日医工が16年に750億円で買収した米企業を通じて正式に進出。後発薬大手の東和薬品も自社の独自製剤技術を使って18年度をめどに米国に進出する方針を公表している。

 沢井製薬の16年3月期の連結売上高は約1230億円。買収するアップシャーは1919年設立の後発薬の製造販売会社で、連結売上高450億円、純資産90億円規模。主に米国で経口製剤を中心に30品目程度の後発薬を販売している。近年は業績が伸び悩んでいた。

 業績が低迷する企業にあえて巨額の買収費用を投じた背景には、米国進出を軸に成長戦略を描いてきた計画が特許侵害訴訟で大幅に狂ったことに対する焦りがある。国内でも薬価改定で単価が下落したほか売上高の伸びも鈍化。すでに米国進出を果たしたライバルの日医工や追い上げる東和薬品の姿に危機感を覚えたことは間違いない。

 ただ、米国の後発薬市場は新興国で後発薬や原材料を製造するインドやイスラエルの大手企業が幅をきかせている。厳しい環境の中で沢井製薬が存在感を発揮できるかは不透明だ。巨額の買収費用に見合う収益確保の道筋を投資家に示せるかが最大の課題となる。

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